表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
魔王と勇者  作者: あ
2/5

1話

ロード・ホッグ視点


一昨日の戦闘で龍族に絡まれ逃げているうちに見知らぬ土地まで来てしまった。

あの龍族は迷いなく俺を狙って襲ってきた。

龍族がこんな奥地まで攻めてくるなんて、龍族は前線維持の要なのに。

おそらく、魔族軍が押されている状況を見て動き出したのだろうが、前線はどうなっているんだ。

龍族は強い、凄まじいまでに。

龍族、龍はこの大陸に7体いるとされている。

雪国にに住む雪龍、火山地帯に住む炎龍、天空島に住む空龍、東の国の世界樹に住む桜龍、南の森に住む古龍、魔族の暮らす地域の山脈に住む黒竜、残りの一体はどこにいるかわ不明、この世界を創ったと言われている黎明龍。

今回王都を襲ったのは炎龍と雪龍の2体だった。

俺を襲ってきたのは炎龍、全く歯が立たなかった。

それは当たり前のことだ龍に単騎で勝てる生物なんて存在しない。

今は洞窟に隠れてどう動くべきかを考えている。

一昨日龍族に遭遇してすぐに逃げ出したのは正解だった。

俺等が王都の近辺についた時にはもう王都はほぼ壊滅していた。

遠くから見てもう人間の国は駄目だと判断して逃げていなかったら、もっと多くの龍族に襲われていたかもしれない。

そうしたら死んでいた、俺が死んだら人類軍は終わりだ。

でも俺と一緒にいた大隊も被害を受けた。

ここから人類軍が勝利できるかどうかは俺にかかっている(元々だけど)。

これからどう動くか。

一昨日の襲撃で王都にいた兵はほぼ死んだだろう。

それに加え女は攫われたに違いない。

この戦争で下位魔族の数は戦前に比べて驚くほど増えた。

理由は明白だ。

ゴブリンやオークなどの下位魔族にはメスが存在しない、代わりに別の種族のメスを媒体とするのだ。

この特性は下位魔族共の弱点であると同時に強みでもある、奴らの子供は媒体となった者の特性を色濃く受け継ぐ、例えばエルフを媒体とすれば下位魔族には使えないはずの魔法を行使することが可能になるのだ。

この特性のせいで前線に女性隊員を派遣できないのだ。

王都には戦場とは比にならない量の女性がいたはずだ、これから人数の差が生まれ人類軍は更に不利になる。

さあこれからどう動く。

俺の考えは一つ、人数不利の時の鉄則”親玉を叩く”だ。

ただ生き残った味方を集めても敵の親玉を倒すことはできないかもしれない、実際一昨日は龍族一匹にこてんぱんにしてやられたのだから。

ただデーモンは龍族ほど強いわけではない、だから孤立した状態に持ち込めれば俺一人でも勝つことができるだろう。

親玉を倒せば魔族は一気に統率を失い上位魔族を中心に瓦解する。

上位魔族は自尊心が高く協調性の無い奴らだから指導者である魔王を失えば誰も彼らを統一することはできなくなる。

親玉を倒せば魔族は一気に統率を失い上位魔族を中心に瓦解する。

上位魔族は自尊心が高く協調性の無い奴らだから指導者である魔王を失えば誰も彼らを統一することはできなくなる。

しかし何をするにせよ仲間が必要だ。

俺一人では限界がある。

まずは本隊と合流したい。

龍がそばにもういないことを確認して外に出た。

とりあえず王都付近まで戻れば誰かいるかも知れない。

逃げるときはまっすぐ逃げてきたから簡単に戻れると思う。


評価をするにはログインしてください。
この作品をシェア
Twitter LINEで送る
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ