笹原×堀部
一生俺の片想い。
「笹原っ!」
いつも笑顔で話しかけてくれる堀部。
いつからだろうか、君のことを意識し始めたのは。
"親友"
その関係に満足いかなくなったこと。
この醜い感情に気づいたのは、いつからだろうか。
「何してるの?」
朝。少し舌っ足らずにゆっくりとした口調で話しかけてくれる。
俺が一番聞きたい声。
「んー?お勉強。堀部君とは違ってまじめだから」
ジヒヒと笑って堀部の顔を見る。
少し眉を下げた堀部。可愛い。
誰にも渡さない。俺だけの可愛い堀部。
には、きっと一生ならない。
俺は知っているのだ。
堀部はゲイなんかじゃない。
堀部には今好きな女子がいる。
ある日俺は女子に告白された。
相手は、堀部の好きな女子。
おい堀部。振り向いてもらえてねぇじゃん。
「俺はお前がうらやましいよ。」
その女子は困ったように俺を見ている。
「なんで、泣いてるの?」
「は?…っ」
嫉妬心。
堀部堀部堀部。
俺の頭の中は全部堀部だっていうのに。
君は俺を見ていない。
ああ、堀部。
俺はずっと、君が好きだ。
いい加減、気づいてくれよ。
君は俺の一番大切な人。




