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23.広い部屋って慣れないと言ってはみても、実際そこまで広い部屋で生活たことは無いんだ。ゴメン。

そういえば『楽園規模拡大レベル1』は何気に初めて解放する機能だよな。


ぽっちっとな。


 瑠璃の液晶をタップする。


……………………?


解放時のスッと全身を風が通り抜けるような感覚。不快じゃないけど慣れないな。


ん~? 何かが変わった気はするけども――――。


……見た感じ部屋に変化はないぞ?


辺りを見渡すが………。


ツンツン。


「うん?どうした、瑠璃」


タブレットPC形態の瑠璃が折りたたんでいたコンパスを一本出して、俺の手を軽く突いてくる。そして、そのまま俺を指す。


俺?


………違う。後ろか?


「うおっ!?」


扉だ。


振り向いた先の壁に扉があった。


繋ぎ目の無い楽園の発光するトンデモ壁に切れ目的な線が入っている。


全然気がつかなかったぜ。


敢えて見てない後ろ側とか『楽園創生』も人が悪いというかスキル悪いぜ。



俺は瑠璃を持ちながら立ち上がって近づく。


音も無く自動で扉が開いた。


その先には―――――――――――――――何にもない空っぽの部屋からがひとつ。


 広さは、元いた部屋と同じっぽいな。





 結果としては部屋がふた部屋になった。


『楽園規模拡大』なるほど、オッケー理解した。まあ、事前に詳細検索で調べてはいたんだけどな。文字読んで知っているのと実際に経験すんのは違うからなあ。



 次に『楽園規模拡張レベル2』をタップする。


 ふあ~。グググッと部屋が広がっていくのは、2回目だけど不思議な光景だな。部屋が広がるというよりは自分が動いている様な変な感じがする。




 そういえば、『楽園規模拡大レベル1』で増えた部屋は広くなってるのかな?





 ………広くなってたよ。


 凄えなあ。けど広い部屋って落ち着かないんだよな。こんなに広くても、持て余しちまう。なんとも悲しい小市民だぜ。


 まあ、これも『楽園特殊改造レベル1」の為だ。


 で、お次は『楽園収納量拡大レベル2』の解放だな。


 では!


=== === === === === === === === === === ===


楽園収納量拡大レベル2が解放されました


楽園内の収納最大量が30kgから60kgへと増加しました


貴方のレベル×1.5kgの量を楽園移動時に持ち運べるようになりました


=== === === === === === === === === === ===


 収納量が倍になったな。レベル3だと、更に倍になるのだろうか。


 まだ、今のところはそこまで、必要は無い気もするが、とりあえず、増えて損するってことはないだろう。



 さあて、いよいよ『楽園特殊改造レベル1』の機能解放だな。


 必要ポイント数に三つの必須機能。


 正直ここ最近で結構トンデモな経験を積んできたからな。並みの機能や効果じゃあ驚かないぜ。



 では、いきましょう。


 タップ!


=== === === === === === === === === === ===

楽園特殊改造レベル1


楽園規模拡大レベル1を解放する必要があります


解放確認


楽園規模拡張レベル2を解放する必要があります


解放確認


楽園収納量拡大レベル2を解放する必要があります


解放確認


15ポイント使用


楽園特殊改造レベル1


解放中



解放中



解放中



解放中

=== === === === === === === === === === ===


 瑠璃の液晶に表示される文字。


 ご、ごくり。これまでと雰囲気が違う。


 だ、大丈夫だよな。


=== === === === === === === === === === ===


解放中


特殊改造構築


特殊改造構築


特殊改造構築


・・・


・・・


・・・



・・・・・・解放終了


=== === === === === === === === === === ===



 お、終わった。


 ―――――――え? 何が起きた?


 部屋の中を見渡すが、変わったところは、本当に見当たらないぞ。


 天井も床も壁も、そして瑠璃が変わった様子も無いんだが。



 ………………………………もしかして、隣の何も無い部屋か?

 

 俺は瑠璃を持ちながら、扉の前に立った。


 開いた扉のその先には――――――――


「へ、部屋が………………狭くなった!?」


 どういうことだ?


 中に進んでみる。


 あっ! 違う。更に別の扉がある。


 奥に別の部屋があるのか?


 恐る恐る新たな扉に近づいた。





 目の前が真っ白だ


 俺は部屋の外に出る。


「え?何あれ」


 目頭を指先でマッサージする。疲れているのかもしれない。


 もう一度確認して見よう。


 やっぱり目の前が真っ白だ。


 ………物理的に。


 他の部屋より温かい。


 ………湿度が高いからな。


 音が響く。


 ………カポーン。



 俺は恐らく特殊改造によって出来上がったそれに近づいて手をつけた。


 熱い。けど気持ちいい。


 俺も一応、『楽園特殊改造レベル1』の機能がどんなものか色々考えたんだがな。


 複数入口が造れて楽園を通じて移動できるとか、楽園内からモンスターを攻撃できる機能とかさ、今の状況を何かしら打破できる何かかなと思っていたんだけど。


 予想してなかったな~。流石にさ。








 風呂。


 風呂が出来上がっていた。


 お湯が並々と溢れている。


 近くには給水機らしい何かもオマケの様に置いてある。


 ちなみ、材質は床や壁と同じ発光する謎物質だ。


 ………………………。


 俺は黙ってその場を後にした。




 ホント意味がわからない。


 あのお湯どこから発生してるの?


 どこに流れていってるの?




 そもそも、考えていた方向性が違ったよ。


 たぶんこの時初めて、自分のスキル『楽園創生』のトンデモなさを実感した気がした。

『楽園創生』どこに行く?


本日もご来場有難う御座いました。

お時間御座いましたら感想やブックマーク登録、評価お待ちしております。


一喜一憂してわやわやしております。


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