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第50話



「おーい。ジタン。ちょっと良いか?」


勝手知ったるジタンの執務室へ、部屋主の許可を待たずに勝手に入る。

真面目に『国王代理』として机に向かってたジタンが、驚いた表情で立ち上がる。


「ヨルク!貴方いったい何処(どこ)へ行っていたのです?」


「あー・・・家?」


オレの言葉に盛大なため息を吐かれた。

そんなことはどうでもいい。

確認したいことがある。


「単刀直入に聞く。さくらの身体はいつから『呪われている』?」


「ちょっと待って下さい!それはどういうことですか!」


「どうもこうも。その言葉のまんまだ」


オレの言葉に驚くジタン。

やはり『誰も』気付いていなかったのか。



昨日1日さくらを見ていたが、何度か胸を押さえていた。

呼吸もあまり深くない。


「さっき、セルヴァンからここにきた頃のさくらの話を聞いた」


聞く限り、普通に元気な様子だった。

しかし、昨日抱き上げて気付いた。

さくらは自分で身体を支えられない。

足もチカラが入っていない。

セルヴァンがずっとさくらを抱えていたのも、それが理由だろう。

腕のチカラも弱く、ものを上手く掴めていない。

姿を消したハンドくんに支えられて、一人で食べているように『見せている』だけだ。



・・・では、いつから弱くなった?


「さくらの『暗殺未遂事件』からじゃないのか?」



昨日、ハンドくんから『普通の病気なら神が治せる』と聞いた。

逆に『精神疲労は治せない』とも。

では『高熱で弱った身体』は、身体の負担を考えるとゆっくりになるだろうが『治せる』のではないか?

それで「今の弱った身体は?」と聞いた。

しかし、ハンドくんはすぐに返事をしなかった。

そして返ってきたのは『治せない』だった。



「『治せない』のは、原因が『呪い』だからじゃないのか?」



そして高熱が長引いて、今でも寝込んでいるのも・・・


「さくらの身体が、呪いに抵抗し続けているからとは考えられないか?」




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