表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
432/449

第432話


「取り敢えず、ベルくんも『共闘メンバー』に入ったし、ジョシュアとジョアンナの荷物も返ってきたし。

一度『万全な状態』でダンジョンに入ってみようか」


さくらの提案に誰も異議はない。

共闘をするにあたり、自分たちの弱点を知り他の人の得意を知る。

それにより弱点をフォローし合うことで『強さの底上げ』になる。

弱点をどう対処すればいいのかを実戦で知ることができて、自分たちの弱点を克服することにも結びつく。


「ハンドくんは各個のフォローを」


〖 遠慮なくハリセンでぶっ叩きます 〗


「それは遠慮してください」


〖 謹んでお断りさせて頂きます 〗


「ベル。

師匠の指導は適切です。

それに叩かれたくなければ、注意されたことを身につければいいのです。

私たちはそうして強くなりました。

・・・それでも、ご主人や師匠の足下には及びません」


スゥの言葉に力なく項垂れるロンドベル。

彼は「名前が長いですからヒナルク様と同じく『ベル』と呼んでください」と言った。

スゥたちはすんなりと『ベル』呼びを受け入れたが、ジョシュアとジョアンナは「軍師様を『ベル』などと」と渋った。


「その『軍師様』も止めて貰えませんか?

好きで軍師になった訳ではありません。

・・・あのクソジジイ。

俺を金貨5千枚で売りやがって・・・」


ロンドベルが暴走を始める前に、ハンドくんにピコピコハンマー(青)で後頭部をピッコーンッとぶっ叩かれた。


〖 目が覚めましたか? 〗


「・・・前に受けたハリセンとは別の意味で衝撃的でした」


〖 それは良かったです。

では、ジョシュア。ジョアンナ。

こんな『めんどくさい性格』の男ですから、ロンドベルが頭を吹き飛ばされるのを見たくなければ『ベル』と呼びなさい。

もちろん呼び捨てです。

丁寧な対応も必要ありません。

『様』とつけられるような『ご立派な働き』をまだしていません。

この中で『様』付けで呼んでいいのはご主人のみです 〗


「「 はい。分かりました」」


ハンドくんのピコピコハンマー攻撃を見て青褪めていた2人はすぐに了承した。

ちなみにスゥたちは慣れているため冷静な目で見ていた。




ロンドベルは『神聖騎士団出身』で魔物討伐をしていたため、魔物との戦闘に不安はなかった。

ただ・・・『魔獣の討伐はなかった』らしく、魔獣との戦闘は初心者だった。

そのため、魔獣の解体作業も初心者・・・


〖 解体作業そのものが初心者ですね 〗


「王都周辺では、魔獣や魔物は専属の『解体屋』の仕事でしたから。

隊が王都を出る時は必ず解体屋が同行し、その場で解体のナイフで解体していきます。

解体したものは軍が支給したアイテムボックスに入ります。

それを王都に帰還後、軍で必要なもの以外は冒険者ギルドに売却しています」


〖 だからと言って、『解体が出来ない』理由にはなりません。

解体するのには、魔獣の弱点や特性を詳しく知るためです 〗


「どんなに強い相手でも『関節』があるの。

だから、弱い私でも『その位置を知ってる』から倒せる。

ベルは強いけど、その場所を知った方がいいよ」


ルーナは『解体のナイフ』を貰っても、弱点の分からない魔獣や魔物の解体の時は『解体専用ナイフ』で丁寧に捌いている。


そんなルーナの言葉に頷いたロンドベルは、ルーナの指導を受けながら解体に入った。


評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ