第282話
奴隷商人がこの町に着く前に『すること』があった。
警備隊長が酒場で『奴隷商人の到着』の話をしていた時に『不審な動き』をしていた男が2人いたのだ。
ハンドくんが調査してくれて、彼らが今日の昼前に『徒歩で町を出た』ことを教えてくれた。
直後に私も行動を開始。
まず詰所へ行き、隊長さんと御対面。
「奴隷商人とはどうやって連絡を取ってこの町に呼んだのか」と聞いたら「通信で連絡を取り、商人専用の『馬車』で来る」とのこと。
馬車で来てもらう理由は、ジョルトの屋敷にいた3人の奴隷たちを引取ってもらうかららしい。
もう『隣の村』まで来ているので、明日には到着するそうだ。
「今日の昼前に『町を出ていった2人組』がいるんだけどな」
「アイツら『奴隷商人』に成り代わって奴隷たちを奪うつもりのようだぜ」
「神殿に保護されてる少女たちを殺す気かもな」
そう話したら、隊長さん「え?なぜ?どういうことですか!」って大慌て。
・・・なんだ?
そんな『簡単なこと』も分からんのか?
「少女たちから『なぜ奴隷にされて殺されかけたのか』がバレたらヤバい連中がいるからだろ」
私にそう指摘されたら『頭の中が真っ白』になったのか?
口も目も丸く開けた状態でフリーズしてたよ。




