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第278話



まず最初は『レティシア』のことだった。

彼女は死の間際、『このような形でセルヴァンや子供たちを遺していくこと』を悲しんだらしい。

そして『お腹の子を産んであげられなかったこと』も。

その『罪の意識』が強く、自ら『大陸落ち』してしまったそうだ。


・・・『彼女らしい』とセルヴァンは思った。


レティシアは家族を魔獣の襲撃で亡くした。

だからこそ『家族』を大切に思い、子供たちに自分のように『母親を亡くす悲しみ』を味わわせてしまうことを悲しんだのだろう。



そして『生まれなかった娘』は、『大陸落ち』する母親について行ったそうだ。

自分の事で悲しむ母親を一人にしたくなくて。

『今度こそ家族になる』ために。





〖 ところで、彼女たちと共にいる猫種の少女に心当たりは? 〗




・・・心当たりはない。

セルヴァンは左右に首を振る。




〖 そうですか 〗



そう言って、ハンドくんは『彼女はレティシアと共にボルゴに殺された少女』だと教えてくれた。

擁護院で少女と会ったレティシアは、少女に「お腹の赤ちゃんと『友だち』になってくれる?」とお願いして、少女は(こころよ)く了承してくれたそうだ。

少女はその『約束』を守るために、レティシアたちと一緒に『大陸落ち』したらしい。


そういえば・・・レティシアが「いい子がいたら『お腹()の子のお友だち』として連れてきてもいい?」と聞いていた。

レティシアは擁護院で『娘の友だち』を見つけていたのか。

そして少女は『娘と友だちになる』という約束を守るため、2人について『大陸落ち』までしてくれた・・・




〖 あの二人は、これから何度転生を繰り返しても共に生きていきます 〗




ハンドくんの説明だと、娘たちは魂で結ばれた『魂の双子(ツインソウル)』という『唯一無二の存在』だそうだ。

そのため『出会ったら離れない』らしい。

必ず『その(せい)』で出会い、親友となり、生涯を支えあっていく『存在』になるそうだ。





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