第273話
さくらはここ数日、宿屋の自室でひきこもって過ごしている。
のではなく、先日のことがあるため、無人島で武器を試していたのだ。
部屋から出てこないさくらを心配した宿屋のオッチャンが、さくらが食事におりてきた時に「部屋で何をしてるのか」を聞いてきた。
「この前ザーニたちが寄越した武器の『確認』だよ」と言ったら、すんなり納得された。
どれだけ数が多かったのかをオッチャンも知っているのだ。
そして「危ないから無闇に部屋へ人を寄越すなよ」と言ったら承諾してくれた。
彼は酒場に来る客で『一見さん』は断っている。
一度、さくらが食事に出てきた時に『さくらに近付こうとした客』がいたのだ。
それは他の客たちが押さえて事なきを得たが。
それ以来『客の制限』をしているのだ。
『宿の客』に迷惑をかけないことも、酒場を併設する宿屋の義務なのだ。
無人島でハンドくんの『鋼のハリセン』はハンドくんが『強化』して『鋼鉄のハリセン』にレベルアップさせて『反射』のコーティングまでしていたことが分かった。
・・・ってレーザー光線を跳ね返すってアリなの?!
『この世界は『何でもアリ』です』
・・・・・・ねえ。ハンドくん。
『大丈夫です。さくらに迷惑を掛けることはありません』
うん。その点は信じてるよ。




