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第272話



そして『電流鞭』は捕縛の『どさくさ』で行方不明になった。

それなのに『誰もいない牢獄』でジョルトが『ずぶ濡れで電流を浴びたのかバチバチ放電しながら倒れていることがあった』らしい。




「隙を見て『水魔法』でも使って檻を壊して逃げようとしたのかな・・・」




さくらが呆れたように呟く。

その言葉に隊長も『牢獄内には『脱獄防止』魔法が掛けられている』ことを思い出した。

確かに檻の中で『水魔法』が使われれば『雷魔法』が作動するだろう。

「警戒を怠らないよう、細心の注意をはらって警備致します」と隊長は頭を下げて帰って行った。



・・・アレをハンドくんが回収したことを知っているのは『さくらだけ』だ。

さくら自身はあの時『隊長のそば』にいたのだ。

鞭を回収していれば、隊長が気付かないハズはない。

気付かなかったら、逆に隊長の目が『フシアナ』ということになる。



そしてハンドくんは『さくらの望んでいた』通り、ずぶ濡れにして電流鞭で打って来たのだった。





あの『広場の騒動』以降、『銀馬亭』やその周辺にはさくらをひと目見よう、お近付きになろう、自分の店の商品をさくらに買ってもらい『銀板御用達』の箔をつけようという連中が彷徨(うろつ)くようになった。

しかし相手は慇懃無礼な警備隊ですら敬服している『銀板』なのだ。

下手なことをすれば、捕縛されて『取り調べ』経由『奴隷落ち』のエレベーターではなく、取り調べもすべてすっ飛ばして問答無用で牢獄から『奴隷落ち』直行便のダストシュートに押し込まれて落とされるだけだ。

その時に家族や同業者、取引先をどれだけ巻き込むか分からない。



さすがに『押し売り』と引き換えにするにはデメリットが大き過ぎるのだった。

そのため『遠巻きに見ている』しか出来ないのだった。

しかし、その当人は宿から出てこなかった。

部屋を覗こうとした者もいたが、宿の窓には元々『覗き防止』の魔法がかけられている。

そのため部屋の中の様子も、姿を見ることも出来なかった。




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