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第268話



ムカついた。

『相手』をどう見てるのか。


・・・ジョルトは『奴隷の少女たち』を『替えのきく道具』としか見ていない。


まるでエルハイゼン国が以前持っていた『聖なる乙女』たちへの解釈ではないか。



最後列よりはるか後ろに立つ私はアイテムボックスから銃を取り出してジョルトに向ける。



忘れるな。

私は『初心者』だ。

『銃の使い方も知らない』平和な世界から来たんだ。

(いか)りのまま』撃っては彼女たちを助けられない。



静かに息を吐き、ジョルトに狙いを定めて引鉄(ひきがね)を引く。

反動が強く、後ろへ身体が跳ねたが、すぐにハンドくんたちが支えてくれたため事なきを得た。

ただ光線(レーザー)は外れてしまったようだ。


・・・昨日、無人島で『練習』しとけば良かった。

少なくとも『威力』とか『光線の折り曲げ方』など確認をすべきだった。



その逸れた光線を、あろう事かハンドくんが『(はがね)のハリセン』をスイングして『軌道修正』してくれた。

光線は『ジュッ!』という音を立ててジョルトの頭を左から右へと一瞬で通り過ぎて行った。

その際にボサボサの頭部に『道』も出来たが、特にケガはないようだ。




『レーザーで焼きましたから『あの部分』には二度と毛は生えてこないでしょう』

『この世界の『永久脱毛第1号』ですね』




ハンドくんの言葉に思わず吹き出してしまった。

しかし、その時にはアチコチで笑い声がしていたため、ジョルトたちに気付かれることはなかった。




ジョルト自身は、頭部を何かが(かす)めて行ったのは分かったようだ。

しかし、その目線はさくらではなく『ジョルトの左側』を向いている。

そちらから『何か』が来たのだ。

『来た方角』を見るのは当然だろう。




ジョルトは周りの様子から『自分が攻撃を受けた』ことに暫くしてから気付いたようだ。

それを周りの笑った人たちに当たり散らしている。

それでも『自分の今の姿』が分からないため、なぜ笑われているのかは気付いていない。




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