第260話
ちなみにザーニが寄越した目録には・・・・・・物の見事に、ハンドくんが欲しがってた『武器』が入っていた。
・・・あれは『武器』か?
・・・・・・まあ。『武器』にはなるか。
・・・・・・・・・確かに一部の相手には十分『武器』になってるよね。
『ハリセン』って。
出掛ける前に部屋へ戻る。
もちろんヨーグルトを食べるためだ。
部屋に備え付けられているテーブルに腰掛けるとハンドくんがヨーグルトを出してくれた。
ヨーグルトには『リヒ』で作ったというジャム付き。
あれ?
見た目はライチっぽかったのに『イチゴジャム』みたいに赤い。
ひと匙掬って口に入れる。
「マジで『イチゴジャム』だ」
驚いていたら『こちらの味見もお願いします』と『青紫色のジャム』が出てきた。
『ルシ』という果物から作ったらしい。
・・・ブルーベリージャムと同じ甘酸っぱさだった。
「『ルシ』って見た目がバナナだったよね?それも完熟前の『青バナナ』!」
なにがどーしてこーなった!
他にも果物を貰ってるから楽しみだ。
そういえばまだお金を払ってないから行かなきゃ!
そして美味しい果物のお礼を言わなきゃね〜。
・・・他にもどんな果物があるのかな?
ベッドの上にザーニとグラハムから貰ったポーチから武器をすべて出す。
「あ・・・『日本刀』まである」
武器の説明は目録を見てやってただけで、アイテムボックスから武器を出してはいなかったから知らなかった。
日本刀を鑑定すると『鵡鳳』と表示された。
『鸚鵡』と『鳳凰』?
名前に意味があるのかな?
ハンドくんたちは鉄や鋼の『ハリセン』を選んでいる。
ハリセンをヨルクやジタン相手で使い慣れたハンドくんたちが鉄や鋼のハリセンを使うらしい。
「攻撃力が『ハンパない』から、使う時は気をつけてね」
今までみたいに人間相手に使うとDEAD or LOST。
死ぬか『色々と』失うよ?
・・・もちろん『相手』の方が。




