第254話
宿に戻って立て替えて貰ったであろうお金を払うためにカウンターに行ったら「お金、支払われてなかったのですか?」だって。
あれ?何にも言われなかった?って聞いたら、立て替えの代金を払おうと声をかけたら「お代はけっこうです」と言われたらしい。
・・・よっぽど『疚しい』事があるんだな。
とりあえず、明日にでも露店に顔を出して支払ってやるか。
もちろん『銅貨5枚』だけね。
オマケというか口止め料はタダだよね?
ハンドくんにはこのまま夕飯を食べる旨を伝えると『デザートは?』と返ってきた。
「もちろん。別腹♪」と返信したら『本日のデザート』のタイトルでプリンアラモードの写メが届いた。
これは神々に出したんだな。
うん。
やっぱりザーニたちが来る前に部屋へ帰ろう。
『酔っ払いの絡み』ほど迷惑なものは無いからなあ。
『ハンドくんお手製のデザート』と『酔っ払いの絡み』を天秤にかけることはしない。
『デザート』の方が重いに決まってる!
一応、酒場メニューを確認してみる。
この大陸でも『カクテル』が主流なんだな。
圧倒的に『酒の量』が少なくて済むからなんだろうね。
そしてアルコールが少なければ酔わない。
だから『飲む杯』が増える。
結果『アルコール1杯分』が『カクテル数杯分』の代金になる。
果物も安価だから『ぼろ儲け』だ。




