第248話
紹介された武器屋に入ると、こちらでも身分証の提示を促された。
でもここでは『身分証のランク』で購入出来る武器が違うため確認したそうだ。
別に『銀板』と『金板』は差別がないらしい。
まあ『金板』は護衛とかついてて『周りが戦う』から、まず武器は必要がないからね。
購入するなら『実用性のない』お飾りの武器だろう。
『銅板』は『石製』『銅製』までの武器。
そして『板なし』は鈍か木剣などの『低級魔物相手』でも苦労しそうな『木製』武器だそうだ。
『鈍は手入れすれば武器になるんじゃね?』と思ったら、『鈍は手入れしても鈍』だそうで、研いでも刃こぼれが酷いらしい。
・・・製鉄技術が悪いんじゃないか?
「何を買うかい?」
「うーん。身を守るのに『短剣』と・・・銃かな」
ここでも『鑑定』に引っかかる武器があるんだけど・・・
「その短剣と、そっちは銃・・・か?」
「ああ。これは『魔石』を吸い込ませて使う珍しい銃だ」
店主が銃の説明を始めた時、店内に警備隊員が一人入ってきた。
店主は露骨に不快な表情をする。
警備隊員は何やら申し訳なさそうに寄ってきて「装備屋から『上着を試着してた客が支払いもせずに出ていった』と訴えがあったのですが」と言ってきた。
警備隊員も相手が『銀板』だと知っているから下手に出てる。
ヘタに刺激したら、自分のクビが文字通り『飛ぶ』からね。
家族とか警備隊全員のクビも、胴体と『バイバイ』しかねない。
それにしても訴えたのはザーニじゃないだろーな。
・・・狙いはなんだろう?
まさか・・・ザーニのオッチャンが欲しがってた『翼族の羽衣』を横取りするために誰かが画策したとか?
「うーん・・・此処で悩んでても仕方がねーよな。とりあえず直接『装備屋』に行った方が早くね?」
「そうして頂けると助かります」
・・・ハンドくん。まだ出なくていいからね。




