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第227話



実は独自で調査していたセルヴァンは『獣化した獣人が村やマヌイトアを襲っているのではないか』という仮説にたどりついた。

しかしその仮定を証明する『証拠』も『証人』も見つからなかった。

襲撃は人々が寝静まった深夜に起きていたのだ。

そのため『目撃者』が極端に少なく、目撃者の証言も「暗闇で姿が分からなかったが、目だけが異様に光っていた」というものだった。

だが、その証言が『魔獣以外の襲撃』を示唆していた。

本当に魔獣の襲撃だったら『暗闇で姿が見えない』ということはない。

何故なら、魔獣の体は『闇色』だが『暗闇でもぼんやりと青白く光っている』のだ。

それは元々魔獣や魔物は『濃い瘴気を吸った結果、姿を変えたモノたち』だからだ。

そのため『体から瘴気が漏れ出て青白く光っている』。

ただ、その事実(こと)を知るものは少ない。



そして『襲撃事件』の犯人を『獣人』に絞って調査を開始した直後にボルゴたちがセルヴァンを襲ったのだ。

それはもう「自分たちが『犯人』です」と自白したようなものだ。

・・・それも『生存者』を口封じするために皆殺しにして。


ボルゴたちは『何の罰も受けず』に国外追放された訳では無い。

獣化が封じられ、他者を加害すればその何倍も自らが傷つく『罰』が課せられた。

たとえ相手が『魔獣』であっても、傷つければ自らに何倍にもなって返ってくるのだ。

『追放者』はボルゴを入れて10人だった。

先日捕縛された時は8人に減っていた。

どうやら2人は『罰』で生命を落としたようだ。

そのためボルゴたちは『人身売買』という悪行に手を染めたのだろう。

それも『実行犯』を別に仕立てて、自らは直接手を下さずに。



だが、ボルゴたちはもう此処にはいない。


さくらをターゲットにした結果・・・

神の怒りに触れ、ハンドくんたちの逆鱗に触れた。

意識を残したまま、その身を何時間も『業火の竜巻』で焼かれ続けた。

火は『浄化』を意味する。

連中の『いくつ生命があっても償いきれない罪』を『浄化』で少しは軽くしたのだ。

そして最下層の大陸に『記憶を消された犯罪奴隷』として送られた。

そして死後は『先に生命を落とした2人』同様、『生前の記憶』を残したまま『家畜』として生まれては屠畜(とちく)され、時には魔獣に捕食される『転生の()』に組み込まれるらしい。



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