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第212話



「じゃあ行こうかね」


「うん!」


ドリトスに促されてさくらは立ち上がる。

するとハンドくんたちが、さくらのコートと耳あてと共に、さくらが編んでいた『毛糸の帽子とマフラーとミトン』を持ってきた。

冬に入ったばかりでも王城内は温度設定がされていて中ではコートは不要だ。

もちろん毛糸の帽子とマフラー、ミトンはいらない。

きょとんとするさくらのメニューから『服装』を開いて登録する。


『これでいつでも使えますよ』


「ありがとう!」


「良かったわね。さくら」


「少しでも寒かったらすぐに出すんだぞ」


「ハンドくんも。『さくらに着せたほうが良い』と思ったらすぐに出してもらえるかね?」


『はい。分かりました』


ドリトスもセルヴァンも『毛皮』で寒さに強い。

ヨルクやヒナリは『風に乗る』ため、元々温度が気にならない。

何よりこの世界では、人族以外は『変温動物』なのだ。

多少の暑さ寒さを感じて防寒具を着用することはあるが、人族みたいに『着込む』ことはないのだ。


そしてさくらは気付いていなかった。

ヨルクが『結界内でハリセンを受けて座卓に突っ伏している』ことを。

ヨルクも『王城探検中に『呪い』を受けた』ことを知っていたハズだ。

それなのに、さくらに思い出させるようなことを言ったことがハンドくんの逆鱗に触れたのだ。

そのことに気付いていたドリトスとセルヴァンは、その後に起きるであろう『ハンドくんの制裁』にさくらが気付かないようにしていた。


ちなみにヒナリは『そのこと』に気付いていなかった。

少しでも『さくらのこと』を知りたいヒナリは、ハンドくんが何をしていたのか興味津々だったのだ。


そのため、ヨルクの様子を見ていたのは『さくらと向かい合う』位置に立っていたジタンだけだった。

しかしさくらの後ろに立つセルヴァンに首を横に振られたため『見なかったこと』にした。




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