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第206話



非公開の国際会議が行われた翌日。

各国で徹底的に調査がなされた。

全大陸で『家探やさがし』がされたのだ。

それこそ空き家も山小屋も別荘も隠れ家も王宮も子供の秘密基地も。


そして見つかった子供たち。

中には我が子に恵まれず『望まれて養子として買われた子』もいた。

しかしどんな形で生活していたとしても、子供たちは『誘拐事件の被害者』なのだ。

「家族の待つ家に帰ろう」と言われて喜ばない子はいなかった。


救出されたすべての子供たちは、誘拐されてからの記憶を完全に消された上、『部屋に閉じ込められていた』『強制労働をさせられていた』などというニセの記憶を上書きされた。

そして子供たちの無事と帰りを信じて待っている家族のもとへと帰って行った。


もちろん『子供たちを売った』身内は、子供たちが帰る前に捕縛されて投獄されている。

また『子供を買った貴族』たちは、その目的に関係なく捕縛された。

役人に賄賂を渡して罪を逃れようとする者もいたが、誰一人として成功しなかった。

そしてその屋敷で働き、子供たちの存在を知りつつ黙秘していた者も捕縛された。



そしてコーティリーン国には『歯向かえば破滅』という脅しに近い信書が各国から届いた。

今でも危亡きぼうひんしているのだ。

ここで下手に歯向かえば完全に滅びてしまう。

コーティリーン国は無条件で受け入れるしかなかった。


各国から集められた捜索隊がコーティリーン国内をしらみ潰しに調べて回り、各家庭で『隷属の首輪』をつけられて『奴隷』としてき使われていた子供たちを助け出すことができた。

研究所で『人体実験』にされていた子供たちも見つかった。

一人も欠けることなく救い出す事ができたのは不幸中のさいわいだった。

殆どの子供たちは口にするのもはばかれるほど酷い扱いを受けており、子供たちはすぐに治療師たちの治療を受けるとともに記憶の書き換えが行われた。


各地で行方不明になった子供たちの名簿と保護された子供たちの名前を照らし合わせて、全員が助け出されたのが確認されて調査隊が解散したのはボルゴたちの投獄から半月後というスピード解決だった。



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