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第152話




エルフ族の寿命も大幅に減らされた。

「長寿が偉い」と(おご)る彼らを、この世界で一番の『短命種族』にしたのだ。

それで反省をすれば良かったのだが、彼らの一部が(のち)にこの王城を襲った。

連中は王城の最上階を攻撃して侵入し、さくらを奪って『人質』にして『元の寿命』に戻させようとしたのだ。


要求が通りさくらを解放した後も『エルフ族の傀儡(かいらい)』として『自分たちの奴隷と(に良いように)』して操る(使う)つもりでもいた。

自分たちの存在を(おびや)かすさくらを、『神の愛を(かた)る娘』として『公開処刑(見せしめ)』で八つ裂きにするつもりだったのだ。

それを生かしてやるのだからエルフ族(自分たち)のために『隷属』するのは『当たり前』だろう。

襲撃犯たちは本気でそう考えていたのだ。



・・・その計画は『さくらへの悪意』を事前に察知したハンドくんたちのハリセン攻撃(反撃)で失敗に終わった。


連中には、功績を認められたハンドくんたちの望み通り『600歳で死ぬまでハリセン攻撃を受け続ける』天罰が下った。

ハンドくんたちの話だと『天罰を受けてでも長生きしたかったんですから『本望』でしょう』とのことだった。

彼らはまだ100歳前後の若いエルフたちだ。

500年も天罰(ハリセン攻撃)を受け続けるのは、自身の愚かな行為に対して反省を促すのに十分だろう。

そして襲撃が失敗し『天罰』を受けたことを神殿から伝えられたエルフ族は、『女神に愛されし娘』が『ホンモノ』だと知って慌てた。

そして愛し(さくら)に対して『二度と無礼を働かない』と誓った。



ただ彼らを早く故郷に戻さないと、ハンドくんたちが(おこな)っている『肉体へのハリセン攻撃』が続くことになる。

ハンドくんたちはハリセンを手にして、姿を現すと同時に数発攻撃をして姿を消す。

そのためエルフ以外に『目撃者』はいない。

もちろんエルフたちは『襲撃者はハリセン』としか分かっていない。


神殿よりエルフたちの日々の様子についての報告と共に、『見えない襲撃者』の報告も受けたジタンの表情筋が引き()ったのは仕方がないだろう。


神殿には『エルフたちは神々から罰を受けている』と返答した。

ハンドくんたちのハリセン攻撃を神々が止めていない。

黙認しているということは『神の罰』と同じことだ。


何より王城を襲撃してきたエルフたちを捕らえたのはハンドくんたちだ。

ハンドくんたちが『表舞台』に現れない以上、報奨を与えることはできない。

ハンドくんたちに尋ねても『さくらのためにした事』と突っぱねられるだけだった。

そのため公式には『さくら様の功績』となっている。

だったら『ハリセン攻撃』はハンドくんたちへの『報奨』と思えばいい。


ジタンの考えは神々と同じだったのだ。




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