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異世界生活〜異世界に飛ばされても生活水準は変えません〜  作者: アーエル
第四章

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第103話



「ヒナリも『覚悟を決めた』ようじゃな」


「ええ」


ドリトスやセルヴァンはともかく、ヨルクも『覚悟』は既に決まっている。

ドリトスは『部族長』を。

セルヴァンは『族長』を。


あの日・・・

さくらの『意識』が自分たちを泣きながら探し回った、あの日あの時あの瞬間に退(しりぞ)く意思を固めた。

2人は『さくらのためだけに生きる』ことを選んだのだ。

それには、今までの肩書きを背負っていては行動が制限される。

2人にとって、さくらより大切なものは何もなかった。



乙女たちが客間へ案内されるために応接室を退室してすぐ、ジタンに退任の意思と滞在の許可を申し出た。

ジタンも乙女たちがさくらに執着していたのを『問題視』していた。

そのため「お二人がさくら様についていて頂けるなら安心できます」と快く了承してくれた。

まさか1時間もしないで、ジタンの嫌な予感通り『さくらの部屋』へ突撃するとは、その時の3人は思いもしなかったが。



すぐに自国へ退任を申し出ると、あっさり許可が下りた。

両国からは「我らが『愛し子』を宜しく頼む」とまで言われた。


セルヴァンの方は『族長』を長男シルバラートが、長男が(にな)っていた『副族長』を次男ソルビトールが継いだ。

ドリトスの方は『各部族の長』たちの話し合いで、『部族長』が決められる事になった。




そして今朝早く、『族長』『部族長』が到着して『引き継ぎ』も済ませて正式に退(しりぞ)いた。

セルヴァンは『新族長』となった長男から、「父にも『(じょう)』があったのですね」と笑われてゲンコツを落とした。

『補佐』としてついてきた次女と三女は、変わらない2人のやり取りに顔を見合わせて溜め息を()いた。


ドリトスの方は『新部族長』に息子が、『補佐』に孫娘が就いたことに驚いた。

「お主ら・・・『チカラずく』で奪ったんじゃないだろうな」と呆れた声を出すと、意味ありげに笑われた。



2人の今の肩書きは『さくらの護衛』か『さくらの守護者』。もしくは『さくらの世話役』だ。

ヨルクとヒナリは、(さなが)ら『さくらの親(鳥)』か、セルヴァンたちと同様『さくらの世話役』だろうか。





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