プロローグ
神さまは戦う為の知恵と力を僕らにくれた。
僕らは神さまのくれた知恵と力で戦うことができるようになった。
僕らは神さまが希望をくれたと思っていた。
今から十年前に突如として日本全土に巨大な謎の生命体が出現し、人類への大量殺戮が開始され、
人々は様々な兵器で反撃をするが、どんな兵器も奴らに歯が立たなかった。
残された人々は謎の生命体を「ディヴァイン」と名付け、その存在に恐怖し、密やかに暮らしていた。
そして今から八年前、人々の前に希望という光が降りてきた。
天から落ちてきた神秘な結晶体という希望の光、その結晶体は科学でも解析する事が出来ない物体で、
どんな力を加えても破壊することも、動かすこともできない謎の物体だった。
ある日、その結晶体を調査しようとした科学者がそれに生身で触れた時、身体に変化が訪れた。
一見は変化がないように見えたが、確実に変わっていた、その時は気づくことが無かったが、その科学者がディヴァインに襲われた際に変化が起きた。
科学者から発生した光が武器と成り、今まで倒す事の出来なかったディヴァインを倒す事に成功したのである。
解析の結果、科学者から発生した光は、結晶体を構成していた成分と同じものであることが判明し、
その光こそがディヴァインを倒すことのできる唯一の手段である事、そして結晶体に触れたものは、
その光を宿した武器を生成し、扱うことができる様になるという事が判明された。
その結晶体は神さまの贈り物とされ「神の水晶」と呼ばれ、光の武器は「神具」と呼称されるようになった。
そして神の水晶によって与えられた神具は、成人を迎える少し前の若者、つまり高校生くらいの
年齢の人間に比較的適合しやすいとされ、神の水晶が落ちてきた場所にこの「玻璃ヶ丘高校」が設立された。
日本中の中学校を卒業した者はディヴァインを倒す為、この学校に集められ、訓練を経て実戦に出る。
いつの日か、ディヴァインから日本を取り返す為に、この学校の生徒たちは日夜ディヴァインを倒してる。
というのが、俺の知っている全て。
そしてこの俺、「風見 信」がこの学校にいる理由でもある。