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第34話 悪魔教VS魔王

大変遅くなりました。


途中で視点が変わります。

ニホンを出発してから少し経ちミーシャがどのような人物か少し分かった。


彼女は確かに司教が言っていた通りに優秀だった、流石にエリス程では無いが治癒はハイヒールを使え骨折までなら治せるらしい。


しかし、おっちょこちょいな様でお昼ご飯を食べるための休憩をしている時、連れてきてもらってるからお礼に料理をしたいと言ってきたのだが、川へ鍋に水を入れに行って戻って来る途中、石につまづき焚き火を消してしまったり、料理を焦がしてしまったりしていた。


シズノに料理はもういいからアクセの餌をあげて来てと言われ餌をあげに行ったのだが、また何かやらかすんじゃないかと気が気じゃなかった。


幸い、何事も無く餌やりは終わったのかミーシャは戻ってきてから


「地竜に餌をやったのは初めてだったのですが凄かったですね。大きなお肉の塊を一口でガブッと食べちゃいましたよ。」


と笑顔で話していた。


〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜〜


昼食をとった後は何事も無く出発して4日が経ち、その日は森の中を進んでいた。


周りは木ばかりで視界が悪いがここを通るのが最短ルートらしく、エリスのなるべく早く王都に着きたいとの要望で森を横断する事になった。


「少し暗いですね。」


私とラセツは暗視が出来るから夜中でも昼間の様に明るく見えるし大丈夫なんだけどシズノは暗くて視野が悪いみたいだな。


ここは私とラセツだけでも大丈夫だし竜車の中に入った方がいいかな?


「シズノ、この周辺には魔物もいないし竜車の中に入っててもいいよ。」


「そうですか、ここでは弓は使いにくいですしお言葉に甘えますね。」


1度竜車を停めてシズノが中に入っている間に魔力を使って索敵をする。


この索敵の仕方は魔力を使って遊んでいたら習得出来たのだが結構便利だ。何せ、魔力を持つものなら何でも感知出来るから隠れている敵や罠などの感知にも使える。


それなのに半径5km以内には魔物はおろか小動物すらいない。

こんな事は普通ありえない、もしかして例の悪魔教の仕業か?

一応警戒を強めておこう。


「ラセツ、警戒しといて。もしかしたら悪魔教の奴らがいるのかもしれない。」


「…悪魔教?そうだったな、まかせとけ!」


こいつ、完全に忘れてたな。

まぁ、エリスから説明受けてた時に寝てたし仕方ないけど。


警戒しながら進むと少し拓けた所に出た。

ミルとミーシャは大丈夫らしいが、エリスは朝から1度も竜車から出ていないせいかお尻が痛いやら疲れた等と文句を言ってきているしそろそろ休憩を取りたい所だ。


竜車を停め、アクセから降りて中にいる4人に休憩を取ると伝えようとすると周りを囲むように10個ほどの魔力反応が出現した。


どうやったのかは知らないけれど魔力での索敵を掻い潜る手段を持っていたらしい。


「シズノ、多分悪魔教の奴らが出てきた。そのまま中で3人を守っといて。」


中にいるシズノに声をかけ、戦闘準備をすると空中から滲み出るかのように10名の紫色の肌をした者達が現れその中で一番偉そうな格好をした人物が話しかけてきた。


「こんにちは冒険者の御二方、早速なのですが聖女をこちらに渡してはくれないでしょうか」


「断ると言ったら?」


「それでは仕方ありませんねぇ。聖女以外には死んでもらいましょうか。」


男がニヤニヤと笑いながら手を挙げると周りを囲んでいた奴らが襲い掛かってきた。


襲い掛かってきたのだが…


何というか、弱い。


いや、強さで言ったら教会の騎士達を殺せる位には力はあるから弱いとは言えないのかも知れないけれど、ラセツと比べたら動きが直線的だし、遅い。


ラセツの方をチラリと見るとすんごい微妙な顔をしていた。


"死んでもらいましょうか"とか言ってきてこれだもの、そうなっちゃうよね…


最後の1人を気絶させ拘束してから改めてラセツの方を向くと、丁度向こうも終わったみたいで大太刀を仕舞っていた。


というか、あれ完全に殺しちゃってるよね。

依頼には殺してはいけないとは書いてなかったからいいけど。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜〜悪魔教side〜〜


ば、馬鹿な…

前回、豊穣の聖女の時は5人で行って騎士共に返り討ちにあったから今回は10人で来たというのに…


だと言うのに、今目の前で起きてる現象はどういう事だ!!

たかが冒険者2人に下級悪魔の力を宿した部下がやられているだと!?


…こんな事が、こんな事があってたまるか!


「あー、どうする?残りは君だけなんだけど?」


なんだと…もう全滅したというのか…

いや、大丈夫だ。俺には男爵級悪魔の力が宿っているんだ、本来の目的は果たせていないがこの冒険者達の事を報告する為に逃げなければ!


最高速度で逃げる為に羽を大きく羽ばたかせたその時、体に衝撃が走り気が付いたら地面に倒れ拘束されていた。


「も、申し訳…ございません…ベル…」


視界が暗転した。


ーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーーー

〜〜シルヴァside〜〜


偉そうな格好をした奴が逃げようとしていたから撃ち落として拘束したけど気絶する前になんか言ってたよね。


確か、申し訳ございませんとかベルなんちゃらとか。

良く聞き取れなかったけど誰かに襲撃を命令されてたのかな?


そうなると最後にベルなんちゃらって言ったのは命令した相手の名前?


少なくとも今回の襲撃をした奴らよりは偉い立場にいるよね。


ポンポン


「なぁーシルヴァー」


「うひゃあ!!」


「うお!なんだよ急に大声出して」


「考え事してたんだからびっくりさせないでよ!」


「そんな事よりよ、なんか俺が斬った奴らが消えちまったんだけど…」


そんな事って何さ!本当にびっくりしたんだから!

…って死体が消えた?そんな事ある訳無いじゃん。


何を言っているんだか。

そう思いつつもさっきまでいた方を向いて見ると、少し戦闘痕はあるがその他には死体どころか血すらも無くなっていた。


「…本当に無くなってるんだけど。」


「だからそう言っただろ?なんかよ、斬って少ししたら急に紫色の煙みたいになって消えちまったんだよ。」


「ふむ、紫色の煙ねぇ。」


うーん、分からん!こういう事は教会の人が調べればいいと思う。私は知らない!


それにしても血が無くなるのは損した気分だなぁ

私の場合、血は武器にもなるから少しづつでもいいから集めたかったのに…


「あのー、シル?もう終わったのでしょうか?」


ラセツと一緒に死体があった所を眺めていると竜車の中から声が聞こえてきた。


周りにはもう異常な所は無いしもう出てきてもらっても大丈夫かな?


「うん、もう終わったから大丈夫だよー。」


そう声を掛けると竜車のドアが開いてシズノ、ミル、エリス、ミーシャの順番で降りてきた。

因みにミルはエリスに抱っこされている。


シズノはチラリと拘束されている悪魔教の方を見てから私に怪我が無いかを聞いてから昼食の準備に取り掛かり始めた。


エリスとミーシャは口を開けてポカーンとした表情で悪魔教の方を見ていた。



悪魔の強さは下から順に


下級悪魔(Bランク上位)

上級悪魔(Aランク下位)

男爵級悪魔(Aランク上位)

伯爵級悪魔(Sランク下位)

侯爵級悪魔(Sランク上位)

公爵級悪魔(SSランク下位)

王級悪魔(SSランク上位)


となっております。

( )の中は冒険者ギルドのランクに当てはめた場合の表示です。


豊穣の聖女の時は下級悪魔の力を宿した者達だけで襲いに行ったので撃退されました。

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