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第3話:転移完了

転移が完了し、光がおさまり次第に視界が晴れて来るとそこは森の中のような場所であった。

鬱蒼とした森というよりは木々の感覚も多少広く木漏れ日がふんだんに降り注いでおり爽やかな森といった感じの場所である。


ということなどを認識し感じるよりも先に将也の内からえも知れぬような万能感が溢れてくる。

今までに感じたことのないような言葉では言い表せないような感覚ではあったが、万能感という表現が一番近いだろうと感覚的に感じていた。


(自分の能力だから実感を伴うなどと言っていたがこういうことか。自分に備わっている力だからか感覚的にだいたい何だがわかるな。それにしてもすごいなこれ。文字どおり万能にでもなったような気分だ。)


地球上にいる時でも自分の力で出来ることの範囲などは実感しながらだいたいわかるものである。「今わい大阪やけど、今日は調子ええからこのサッカーボール蹴ったら琵琶湖ぐらいまで飛んでまうで」などと実感を伴いながら本気で思えるまともな人間はおそらくはいない。だいたいであるが自分に備わっている能力でどこまで出来るかということを実感・把握しながら人は生きている。この実感や把握は経験から来るものであったりするし、やはり自分自身の体の感覚ということでもわかるのだろう。

将也にはエイビスで能力を使った経験などこそないが、自身の感覚としてある程度のことが理解できた。


「さて、おもっきし森の中だな。どうしようか。とりあえずスマホ見てみるか」


スマホを取りだし画面をつける。新しく入っているアプリの中から[マップ]というおあつらえ向きのものをみつけ起動する。

表示されたマップで確認する限りここは、カウェルの森という場所らしく、それほど広大な森ではなかった。

今いるところから数キロ程度行くと広けた道に出て、そこからさらに5キロほど進むと一番近くの街に着くようである。


「ふむ。まあとりあえず色々見ながら歩いて向かいますか」


森の中を周囲を観察しながら歩いているがそれほど地球と違うと思われるところもない。歩きながら見かけた鳥や虫などの小動物や、周辺に咲いている花などの植物は見たことない種類だろうものも多かったが、見ただけで鳥や花と認識できるものばかりであったのでそれほど突拍子もなく違うということもないのだろう。


などと観察し考えながら歩いていると前方から会話する声が聞こえてくる。木の影に隠れながら様子をうかがってみると、視界に小さく会話主たちの姿が写る。どうやら男女二人組のようで、会話が盛り上がっているのだろうかけっこうな距離があるが声は聞こえてくる。叙々に近づいてくるにつれて二人の格好が見えてくる。


(おお、鎧に剣かよ。中世風とは言っていたがまるまんまだな。あの二人は兵士か何かか?こんな森の中であんな呑気に楽しそうに兵役してますってことはなさそうだがこの世界のこともまだよくわからんしな…、さて、どうしようか…)

男女二人ともが剣を腰に帯びた動きやすそうな鎧を着ている。いずれも兜などは着けておらず、男の方は短い刈り上げの金髪でワイルドな顔つきの若い男性、女の方は短い黒髪で西洋風にかなり整った顔をしておりかなりキレイというかかわいいかんじである。二人の会話が叙々にはっきりと聞こえてくるが、『言語理解』の恩恵だろうか「どうよ!」、「すごい!」などと将也も認識できるものだとわかる。


二人との距離が縮まってきて、あと数メートルというところで将也は木の裏から二人に対して姿を表す。


突然出てきた存在に対して男女が警戒し、剣に手をつけ引き抜こうとするが、出てきた将也の姿と敵意のなさそうな表情を認識し、剣から手は離さずに警戒を緩めながら男の方が声をかけてくる。


「君は?こんなところで一人で何をしていたんだい?」将也の服装が珍しいのだろうが探るような目を向けながら問いかけてくる。


「驚かせてしまってすいません。僕は森のもっと奥の方で生物についての研究をしながら生活しているものでヨハンと言います。あなた方は?」とりあえずの嘘八百である。ヨハンというのはこの世界の名前がどんなものなのかわからないが西洋風ということと、もし聞いたことないものであっても3文字程度ならそれほどおかしな文字郡になることもないだろうということから名乗った。


「そうか。この森にそんな人が住んでいたなんて初耳だったよ。ああ、俺は冒険者でナンドユという。こっちは同じく冒険者でリヴェータだ。この森の見廻りと素材集めをしていたところだよ」将也が素直に名乗ったことですでに警戒はほとんど解かれたようで、少し友好的とも言える態度で男も名乗る。


(冒険者か。そんなのもいるんだな。この世界の名前もやはり中世風なものとみていいだろうな。あ、こういうときにスマホで『鑑定』すれば良かったのか?しまったな、そんな習慣なんてないから普通に会話してしまった。ある程度色々わかったしもういいか。あとは…)


「じゃあ、俺たちは見廻りに…」


一通りもう済んだと軽く手をあげながら二人が歩き出そうとしたところで将也は一瞬で二人の前に移動し、両手の人指し指の先端に微弱な電流を纏わせながら二人の額を軽く突き、二人を眠らせる。

完然神通力(ゼウスパワー)』によって魔力で電流を創り、脳に眠れという電気信号を直接流し込んだのである。


「ぶっつけだったがうまくいったな。こういうことも問題なくできると。とりあえずまずは鑑定してみるか」


スマホを取りだし[鑑定]アプリをタップしてみるとカメラが起動される。カメラに男の姿を写すと


―――――――――――――――――――――――――――

ナンドユ   男

23歳   人間    レベル27

力:74

防御:81

魔力:46

俊敏:79


スキル:『身体強化Lv2』、『剣術Lv1』

―――――――――――――――――――――――――――

などと、なんとも凡庸というか将也にくらべると糞みたいなステータスが表示される。


女の方はというと


―――――――――――――――――――――――――――

リヴェータ    女

17歳   人間    レベル14

力:38

防御:40

魔力:134

俊敏:65


スキル:『身体強化Lv1』、『水魔法Lv2』、『天然魅了(フェロモン)

――――――――――――――――――――――――――――

と表示される。


「こんなもんか。この世界の水準などはわからんがとりあえずこの二人のステータスと、さっき俺の動きに全く反応すらできてなかったことを見る限り俺はちゃんと無敵そうだな。」


自分の無敵加減をある程度実感することで少なくとも自分の身の上ぐらいは守れそうだと少し安堵する。

自分がこの後やろうとしていることを考えると少し緊張するがその緊張を無理矢理に押さえ込む。


(拷問も殺人もやったことないしな。さっさとやってみるか)


パンと軽く自分の頬を叩きながら、準備をし始める。

意識のない二人を持ち上げ運び、手頃な木2本それぞれに『完然神通力(ゼウスパワー)』で創ったロープで二人の体を立たせた状態でくくりつけて動けないようにする。男の方は身ぐるみ全て剥いで全裸の状態で、口には太めのロープをくくりつけており、大声が出せない状態にしてある。女の方は何もせずそのままの状態でくくりつけてある。


「さてやりますか」


どこから手をつけていいのかもわからなかったが初めて記念ということでとりあえず男の陰部を、男の所持品の中にあったナイフで削ぎおとしてみることにする。何度か深呼吸をし、覚悟を決めてから、一思いにナンドユの陰部を切り落とす。

ナイフの切れ味はそれなりに良かったようで、思ったよりもスパッと切り落とせたが、初めて人体を切り落とした感触を手に感じ、かなり気持ち悪く吐き気も覚えるほどであった。

ナンドユのモノがなくなった陰部からは血液が勢いよく吹き出しており、ナンドユ自身はというと、切られた瞬間から目を覚まし、激痛に、口をふさがれているため呻くような声しか出せずにもがき苦しんでいる。

切られたティンティンが血塗れで地面に落ちており、そのそばには木にくくりつけられたティンティンのない全裸の男というおおよそ地球上で見ることはできないような映像になっている。


こんなヤバいことを行っているが、将也自身はそれほどやっばいやつというわけでまない。将也には嗜虐趣味やグロ嗜好などは全くといってなければそんなことをした経験もない。それどころかなんなら自分はMだという自覚すらもある。もちろん、この後にナンドユを治療するつもりなどもなく、死に至ることになるだろうが、快楽殺人者というわけでも殺人をしたことがあるわけでもない。

では、なぜ将也が転移して早々にこのような常軌を逸したやっべーことをしているのかというと理由は2つある。

最大の理由としては将也自身が今までの経験上ほとんど当たり前ではあるが殺人や拷問などを行ったことなどないため、単純にやったことないからやってみようと思ったこと。

もうひとつは先ほど『鑑定』してときに『マップ』も開いてみたのだが、そのときに自分と二人組がマップ上で光点表示されていたことから、人物などはマップに表示されるのだろうとわかり、その上で自分たちの周囲に他に誰もいないだろうことがわかったため目撃されることもないだろうと思ったからである。

つまりは、誰かに見られてややこしい事になるかもしれないリスクと、やったことをないことを単純に経験してみるというメリットとも言えないようなメリットを天秤にかけた結果、後者が勝っただけの話だ。

そんな程度の理由でこんな事を実行しているのだからはたから見れば将也は充分やっべー奴ではある。


「あ、あー、気持ち悪いなこれ。うっわぐっろ。吐きそうだわ。」


自分が引き起こした事態に感じた気分の悪さを素直に口にしながら、将也はその気持ち悪さなどをシャットダウンするように心の中で意識しながら次の行動に移っていく。


とりあえず初拷問です。私自身もやっべーことはしたことないため、こんな感じだろうと探り探り書いてます。

誤字、脱字、変な文法などの指摘は歓迎ですが、こんなもん書くお前もやっべー奴だぞという指摘は受け付けておりませんのであしからずw

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