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第1話:プロローグ的なもの①

プロローグが少し長くなるかも…

できるだけはやく終わらせてはやくやりたい放題したいずら…

白1色の無機質な空間にある数台のパソコンのモニターのようなものがさらにその空間を無機質に感じさせる。

壁などの空間の境目などはなく、広いのか狭いのかすらわからないような場所だ。


「な、んだここ」


そこに立っている一人の青年。名を岩代将也という。


(なんだこれは。修学旅行中のバスに乗ってたよな。どこだここ。なんで俺一人なんだ?さっき聞いたあの爆音が原因か?岩か何か落ちてきてのか?だとしたら俺は死んだのか?)


ここに立っている直前までの記憶もはっきりしているため、一瞬のうちにここにいる理由に考えを巡らす。

何となくの感覚でしかないが夢ではないと感じていた。いつもの夢よりも思考や意識がはっきりしすぎているし、眠ったなどの記憶も全くない。

そのため直前の記憶から自分たちが乗っていたバスに岩が落下してきて何かが起きたのだろうかと推測を立てる。

正直一瞬の出来事過ぎて何も認識出来ていなかったので特に死んだという実感などはないが、当たり前ではあるが死んだことなどないので今の状況が死んでないとも確信はできない。


「やっぱり、死んだのかな。それにしては意識も体の感覚も妙に鮮明だけどこれが死後の世界なのかね。」


などとぶつぶつ呟きながら思考を巡らせていると何かの気配に気付き、モニターなどの方に顔を向ける。


「厳密に言うと死んではおらんよ。死の定義にもよるが、少なくともお主という存在の生命が失われて今の状況になったわけではないぞ。」


いつの間にか機械群のそばに立っていた白髪で白装束の老人が語りかけてくる。


「…。そうですか、死んでないならとりあえず安心しました。ありがとうございます。それで、あなたは?」


「わしはこの場所の主じゃよ。お主を含めバスに乗っていた41人は異世界に召喚されることになってな、本来ならこんな空間などは経由せず直接その世界に召喚されるのじゃがお主は少々特例のため1度この空間に来ることになったのじゃ。」


老人の話を将也は注意深く聞いていたが、話の内容が内容だけにあまり事態は飲み込めなかった。


「…なるほど。とりあえず色々わからないことだらけなのでいくつか質問よろしいですか?」


「かまわんよ。お主への説明もわしの役目の一つなんでな。」


「ありがとうございます。ではまず、僕がどうなったか詳しく教えてください。主観的な死の定義によらずにお願いします。」


「ほっほ、まずはそこか。そうじゃの、詳しく言うとお主たちは異世界に召喚されることになり、その影響で元の世界でのお主たちが死ぬような状況、つまりはバスに大岩が落ちて来たのじゃ。その結果元の世界ではお主たちは死亡した扱いにはなるが、実際には召喚されるためちゃんと生きておる。」


(召喚の辻褄合わせのため、死ぬような状況が起きたということだろうか。俄には信じがたいし現段階では真偽の確認などはできないが、おそらくはそうであるのだろう。この状況で俺を騙す意味などはないはずだし。)

突然本人に認識されることもなく、一瞬のような時間で自分をこんな場所に連れ込めることを考えると力関係は明らかであり、自分の生殺与奪の権利は奪われていると考えても差し支えない状況である。とするとそんな状況で自分を騙す理由などは基本的にはないのだろうと考える。


「そうですか。他の皆はどうなっていて、何故僕が特例で、これから僕はどうなるのですか?」


「やはり頭は良いようじゃの。たたみかけるようじゃが一連の流れとして答えやすいように質問してきおるか。」


「ありがとうございます。」(速く答えろよじじい。頭が良いのとかわかってんだよボケが。)

当然だが、将也が心の中で暴言を吐いたのにも理由はある。結局わかっていない老人の詳しい正体を探る材料として、心も読める神様的なものに当りをつけて、心の中で暴言を吐いてみて、その反応を見ていたのである。


(反応をみる限りこちらの思考がわかっているような様子もない。やはり神様的なものではないのか。)


「では質問に答えようか。まず他の皆は先ほども言うた通り異世界に召喚されており、召喚した者のもとにいる。そしてお主だけが特例としてここにいる理由としては、簡単に言うとお主の頭が良すぎることの結果召喚の条件などに合わず色々ややこしくなったからじゃ。そのため本来なら召喚主のもとで行われるあれこれの説明などをここでされることになった。もちろんお主もこの後は皆が行った世界に召喚される。」


まだわからないことは多いが、将也にもある程度は事態が理解できてきていた。


「それでお主たちが召喚される世界はエイビスという名で、分かりやすいように言うと剣と魔法の中世的なファンタジー世界じゃな。そこのある国の王族がお主たちを召喚しようとしたのじゃが、他種族の脅威から自国を救って欲しいというようなものじゃな。これによって召喚の呪文が異世界の条件に合うものたちを召喚することになったのじゃが条件に合わないお主は弾かれたというわけじゃ。」


(他種族の脅威から守って欲しい、ね。詳しい事情などは分からないがおそらくは種族間の戦争に力を貸せというのが正確な表現であろう。それもそれほど切羽詰まった状況ではないはずだ。召喚された国含む自分も危ないような状況なら俺も何とかしようとするに決まってるからな。切羽詰まっていないとしても魔法まであるような世界で戦争してるような国が可愛いだけが取り柄の1男子高校生の俺に言うことを聞かせられないというような状況にもなるということだろう。ということは頭がよすぎる結果というのはおそらく…)


「召喚に際し、召喚されるものは個々人の資質というかキャパシティ的なものによって能力を得ることになっておる。簡単に言うと、召喚で行く世界で現在の年齢の時間で得られるであろう能力+召喚ボーナスという枠に能力を詰め込んでみる感じというところじゃな。いきなり着の身着のまま異世界に放り出されることはないようになっておるということじゃ。で、お主としては脳みその出来が良すぎるために召喚ボーナスの枠がどえらいことになってもうて、詰め込まれた能力もどえらいことになってもうたという感じじゃな。」

(ビンゴ。やっぱそんな感じか。)

「かなり強大な力を得ているためにお主を御することが何者にも出来ん上に召喚主の元に召喚されていれば確実に召喚の条件に合わん事態になっていたためお主だけはここ経由で別の場所に召喚されることになったのじゃ。」


(とりあえず得られる力が強大なら少なくとも自分の安全は容易く確保出来そうだな。)と少し安心する。


「他の者たちの召喚が完了したみたいじゃな。ちょっと除いてみようかの。」と謂うやいなや、モニターに豪華な広間にいるクラスメイトたちとエイビスの人間であろう者たちの姿が映し出される。

更新は不定期です。最初はできるだけガンガンいきたいと思ってます。

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