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やつがきた

やっとです

どうしたもんかねー?

食料も水も十分確保できてるし。

山の中で生活も特に不自由もないんだけどさ。


いかんせん寂しい。

何もすることなく一日中ぼーっとしてる。

あー、話相手が欲しい。

前来た二人組みの男達といろいろ仲良くなっておきたかったんだけど。

どうも村にいた時の生活の影響か人との距離感が分からないよ。

逃げられた。

だって魔族と間違えるってどんだけ失礼かって話ですよ。ついやり過ぎてしまった。

いくら黒くて自分より大きいサイズの顔が無い生き物に会ったからって魔族は無いでしょ魔族は。

でもこの周辺に人がいるってことは分かったし近いうちに山でも下りてみるかな?

あー、でもまず自分の顔をどうにかしないと。

なんかえらい怖がられたし。

その辺の木でも切ってくり抜いて使うかね? やることないし。


実験結果の副作用か知らんけど自分の全身を黒いモヤが覆っているのがつい最近分かった。

水を探しているときに見つけた泉の水面で確認できたんだけどこれさぁ...


顔がどこにも無いんだよね。


どうなってるんだろうこれ?

食べ物も普通に口から食べてるはずだけし。目も見えてるんだけどなー。

困ったもんだ。

でも腕力も強くなってるみたいだし、その辺の生き物を狩るのもえらい楽だし。

走るスピードとかも楽になってるのかな?よく見ると体も大きくなって色々便利だわ。

なんか自分の体にいろいろ便利グッズがついてるのが嬉しい。

畑仕事やってたときは本当何もなくて苦労したっけ?やばい、泣けてきた。

でもこの黒いモヤ、取れないんだよなー。

あると便利だけど前来た人達を怖がらせる結果になってたし出来れば取る方法が分かればいいんだけど。

今すぐどうこう出来る話じゃないし、今はとにかく仮面を作ろう。

そこら辺にいくらでも生えてる木を一本引っこ抜き、自分の新しい黒いモヤの手で削ってく。

よく考えたらこの黒いモヤどうなってんだろ?

とりあえず細かい力の調整も出来るようになったし、削って削って・・・ ガリガリ

一個じゃ足りないかな?表情ないもんね。ガリガリガリガリ

駄目だ!こんな仮面は美しくない! ガリガリガリガリ

師匠!出来ました!、どれ見せてみろ。ええい!やり直しだ!はい!師匠!

(一人遊び中) ガリガリ


よし、これだけあれば十分かな?

ではこれを顔っぽいところにはめ込んではめ、あれ?はまらない。

あれかな?位置が悪いのか?もうちょっと上かな?

ええい!こうか!こうして欲しいのか!こいつめ!


~20分経過~


はぁはぁ

やっと顔部分に仮面がついた。

ちょっと斜めに嵌めるのがコツってのは分かったよ。次回からは大丈夫。

でもやってから気づいたんだけどこれ仮面付けれるのね。もし仮面が無理だったら今日一日をすべて無駄に過ごす結果になってたよ。

いいんだけどね。暇だから。

では仮面も出来たことだしこれから人里に下りてみようかな?

そう思って動きだした瞬間後ろで大きな爆発音が鳴った。


ドォォォン!


え?

え??

何?何が起きたの?

爆発?

後ろでモクモクと煙を立てている場所にとりあえず行ってみる。

煙の場所に辿り着くとそこには大きなクレーターが出来てた。それも今まで作った仮面を置いてた場所に。

あー!俺の作った仮面達がー!

なんてむごいことを!また作るけど!!

爆発を起こしてくれた犯人に一言文句を言ってやろうと思い辺りを見渡すと


「興味深い現象ではあるな。いきなり呼び出されたら爆発か。もっと平和的な移動を考えていたのだが」


一人の女が立っていた。

背は高いけど髪の毛はボサボサで目のクマが凄く、どことなく異臭がする。お世辞にも綺麗とは言えない。

そしてその女はこちらに気づいたらしく唐突に僕の仮面を鷲掴みしてきた。


「ふむ、見たこと無い固体だな?新しい生物実験兵器か?まったくこんなところで予算を使うぐらいなら私のところに寄こせとあれほど」


正直何言ってるかまったく分からないけど一つだけまず最初に言うべきことは


「あの、ちょっと離れてください。臭い」




なんでこれがヒロインなんだろう?


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