表示調整
閉じる
挿絵表示切替ボタン
▼配色
▼行間
▼文字サイズ
▼メニューバー
×閉じる

ブックマークに追加しました

設定
0/400
設定を保存しました
エラーが発生しました
※文字以内
ブックマークを解除しました。

エラーが発生しました。

エラーの原因がわからない場合はヘルプセンターをご確認ください。

ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
23/23

残り

「落ち着きたまえ、ミスプリ君」

「だーれが、ミスプリだって!?ああ?」


苛立つ、どうしょうもなく腹立たしい。

大体俺に意見するこの女、


誰だっけ?


「ふむ、やはりか」

「勝手に納得してんじゃねーよ!」


掴んでた坊主を女に向って放り投げる。

それをヒョイと避ける女。

あー、腹が立つ。

なんで俺がこんな目に。


「心意的なものが原因かは分からんがえらく不安定だな」

「おらああああああ!」


何に対してもムカついてくる。

この世すべてが憎くなる。

ムカツクムカツクムカツクムカツク


「どうにもこれは私の専門ではないので予め謝っておこう」

「ああ!?」

「ごめんなさい」


そう静かに言ったかと思うと俺に近寄り俺はいきなり殴られていた。

なんだ今の!?

まったく反応できなかったぞ。


「ちょ、てめ、ぐはっ!」

「はー、疲れる」


ドカッ、バキッ、ゴキッ


殴る殴る殴る溜め息をつく殴るの繰り返しで殴られていく。

ちょっと待って、ちょっと待って。いた、痛いって!


「待って!お願いだからお姉さん!」


心の底からの叫びでやっとお姉さんは止まってくれた。

よかった。

今度こそ本当に死ぬかと思った。


「私が誰か分かるか?」

「お姉さんでしょ」

「名前は?」

「いや、それ知らないし」


お姉さんはまた殴るモーションに入る。

いやいやいや!


「本当にそれは知らないんだって!お姉さん名前言ったこと無いでしょ!」

「そうだったか?まぁいいか、高橋だ」

「タカノシ?」

「高橋だ」

「タカリス?」

「なんで高橋が言えないんだ」

「だって難しくない?そんな名前聞いたことないし」

「はぁ・・・じゃあピュアでどうだ」

「ピュアさん?」

「ああ、だけど今度呼んだら殺す」

「なして!?」


理不尽である。


「それで、元に戻ったか?」

「元に戻るも何も僕は僕でいきなり殴られたような」

「そこのボロボロになってる坊主を見て何か感想は?」

「なんか可愛そうなことになってるなぁ・・・としか」

「そうか、ま、とりあえず問題あるまい」

「ていうかどうしたらああなるの?首が地面に刺さってるし」

「キミがやったんだ」

「またまたー」

「いい加減自覚して欲しいものだがな」

「何を?」

「お前は病気だ。それもかなりやっかいな」

「だから言ってるじゃないですか、この体は僕のせいじゃないって」

「精神の問題なんだが」


精神?


「何も問題ないはずだけど」

「多重人格障害ってのはこうも面倒くさいものなのか・・・」


何か悩んでるけど。

別にこの体以外に病気っぽいところなんて無いと思うけど。


「それより、あの坊主さんどうします?」

「どうするとは?」

「まだ死んでないと思うけど」

「ああ」


何かの芸術みたいなポーズを取っているけどまだ生きている・・・はず。


と思っていたら突然坊主が燃えた。


「捕ったどー!!!」


ダンボール君がいつの間にか坊主に触れて雄たけびを上げていた。

いつの間に復活してたんだ?


ピロリロりン♪


妙な音と共に音声が流れる。


『勇者側の転生者の残り人数が1人となりました』



急展開で申し訳ございません。

評価をするにはログインしてください。
ブックマークに追加
ブックマーク機能を使うにはログインしてください。
― 新着の感想 ―
このエピソードに感想はまだ書かれていません。
感想一覧
+注意+

特に記載なき場合、掲載されている作品はすべてフィクションであり実在の人物・団体等とは一切関係ありません。
特に記載なき場合、掲載されている作品の著作権は作者にあります(一部作品除く)。
作者以外の方による作品の引用を超える無断転載は禁止しており、行った場合、著作権法の違反となります。

この作品はリンクフリーです。ご自由にリンク(紹介)してください。
この作品はスマートフォン対応です。スマートフォンかパソコンかを自動で判別し、適切なページを表示します。

↑ページトップへ