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これってやばくね?

考える会

というか主人公の影がだんだん薄すくなっていく。

どうしようかこれ。

あの変な放送が終わった後、自称炎の勇者のダンボールさんの腕にポイントが表示される腕輪がついた。

ただそれだけじゃなくて


「なんで私にもこの腕輪がついているんだ」

「いやー、姉御が異世界人だからでしょう」

「だから私は転生してないと言っているだろうが」

「僕には腕輪が無いのか...」


少しだけ期待してしまった自分がいる。

やっぱりなんだかんだいって、お姉さんもダンボールさんも『特別』なんだなー。


「無いほうが良いだろ。こんなもの。さっきの話聞いてなかったのか?」

「えっと願いが叶うんでしょ?ポイントとか言うの集めれば」

「それだ。こんなものつけてたら他の奴らに優先的に狙われる」

「転生者を殺したら一番ポイントが入るって言ってましたっけ?あれ、これ俺姉御に殺されるんじゃね?」

「そんな面倒で血生臭いことはしない」

「あ、姉御・・・!一生ついていきます!」

「うっとうしいからやめてくれ」


仲いいなー二人とも。


「しかもこれ、見られたら人が住んでいる場所に行けなくなるぞ...」

「なんで?」

「ポイント取得は人殺しでも大丈夫みたいだしな。ていうかさすがに俺も人を殺すのには抵抗が」

「殺さないって言えば大丈夫じゃない?」

「私達が思ってても向こうはそうは思わないだろうな。あー、激しく面倒くさい」


なるほどね。

良く分からん。


「違う方法でもポイントが入ると言っていたが具体的な例が無かったからな」

「でも、姉御、これチャンスですよ。ポイント貯めてもし規定以上だったら願いが叶うんでしょ?」

「私は自力でいつか帰るから大丈夫だ」

「勿体ねー、すげー勿体ねー」

「ねー、僕もそれ欲しい」

「お前らを最初のポイントにしてもいいんだぞ?」

「「マジ、すいませんでした」」

「といっても本当にどうするかだが、ダンボール君いくつか質問なんだが」

「ダン・ボルケイン改めダンボールですが何か?」


本格的に諦めたんだ名前覚えてもらうの。

僕も忘れてたけど。


「他の転生者はキミと同じくらい強いのか?」

「あー・・・聞いちゃいます?それ?」

「聞かねば現状がどうにも出来ん」

「もしかしてダンボールさん、弱いの?」

「バッ、弱くねぇーし!ただ他の勇者が強すぎるだけだし!」


それって弱いってことじゃ。


「いや、そのあれですよ。能力は使いようといいますか。俺なりに頑張ってるっつーか」

「それで?」

「はい、恐らく僕が知っている転生者もとい勇者の中で一番弱いと思います...」

「駄目じゃん」

「うっせーミスプリのくせに!」

「ということはだ、最弱のダンボール君を元に強さを測るのは危険か」

「何気に酷いですね。姉御」


でもダンボールさん『でも』炎を剣に纏わせることとか出来るんだもんな。

他の勇者とか転生者の人達はどんなことが出来るんだろう。


「後、魔王についてなんだが」


お姉さんが続きを聞こうとしたら


「誰か助けてー!!!」


という女の人の悲鳴が聞こえてきた。

そして次に別の方向から男の声で


「炎の勇者が襲ってきやがった!皆山に火をつけられる前にとっとと違う場所へ逃げろ!」


炎の勇者?

それって


「え?俺?」


炎の勇者・・・なんてやつだ!

信じてたのに!

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