ゲームすうたぁと
「「ていうかこれ、相手の反応とか分からんからイマイチ盛り上がらんね、次回までに改良しといてー」」
上空に突然出てきた映像でわけわからんことを言っている。
「向こうからはこっちが見えてないのか。普通の放送見たいなものか」
「こっちじゃああんなの無いから普通の人はびっくりしてんじゃないですか?俺も久しぶりに映像なんてみますし。懐かしいな」
「ふむ、ではあれが神様とやらか?」
「いや、俺が見たのと違うから違うんじゃないですか?他の転生者とか?」
こっちが言ってることもわけわからん。
大人しくしていよう。
「ミスプリ君はあの映像の人物に心当たりはあるか?」
「うぇ!?いや、分からないです」
いきなり話を振られて困っていたら続きが流れだした。
「「まぁいいや。今回は転生者を対象としたボーナスゲームってやつだよ。嬉しい?嬉しいよね?といっても普段やってたこととあんま変わらないと思うけど。それでは発表します」」
ためにためた後に続きが聞こえてくる。
「「ズ・バ・リィ!ポイント取得ゲーム!!これからキミ達がやることなすこと全てにポイントが入るようになります。簡単に言えば取得したポイント数がある一定のラインを超した転生者すべての願いを一つだけ叶えます!」」
ポイント取得?
でも転生者とか言う人だけが対象だからあのダンボールの人だけが対象なのかな?
「へー、ポイント取得ゲームね。俺にとっては願ったり叶ったりだけど」
「この場合私は転生者ではないので対象外か。まぁ願いが叶うかどうかも本当か疑わしいから自力でなんとかするしかないか」
「僕も関係ないっぽい?転生者とか良くわかんないし」
「「このポイントの取得の仕方は実に簡単!『何をやっても』ポイントは入ります。あなた達の行動一つ一つがポイントの対象となります。皆を守る勇者も良し、ダンジョン探索も良し、そして」」
どんな生物を殺すも良し
「「一般的にこの世界でやってはいけないこと、法律に触れるようなことも何をやってもOK!だって転生者の中には魔王もいるしこうしないとフェアじゃないよね。なので一般的に悪いことでも良いことでもジャンジャンバリバリやっていくことをオススメしまーす!」」
え、それって。
「ほう、興味深いな」
「へー、結構基準ゆるいのな。ていうかどういうことすれば一番ポイント入るのか言ってもらわないと良いこともくそもねぇけど」
「二人とも怖くないの?」
だってこれってつまり。
「「この世界の住民とか魔族とかにはごめんなさいね。まぁいろいろ荒れると思うけど頑張って生きてね。ちなみにキミ達はどうあがいてもこのポイント取得は出来ないから。そしてポイントを取得する方法はすべてマスクデータとさせて頂きまーす」」
「はぁ!?ふざけんなよ!そんなやりこみゲームみたいなことしないといけないのか?」
ダンボール君が騒いでるけどやっぱりだ。
このゲーム良く分からないけど参加資格持ってる人意外は全員
「この世界の住人全員がポイント取得対象と言うことか。思っていた状況より悪いな。ダンボール君、この放送を見ていて信じる転生者はどれぐらいいる?」
「はい?いやみんな俺と同じ状況なら全員信じると思いますよ。だって異世界だし」
「ふむ。まずいな」
「ねぇ、お姉さんこれって相当まずくない?」
「ああ」
「何が?」
だってこれこのまま言ったら。
そう思ってたらさらに爆弾発言がおりてきた。
「「そしてポイント合格ラインも伝えません!だってそれでポイント取得するのやめちゃったらつまんないし。期限もありますが伝えません!なので皆さん必死にポイント集めてね。あ、後忘れてた。ポイント取得で一番簡単かつ高得点を取得する方法は他の転生者を殺すことです」」
「え」
「ほう」
「マジで!?」
「「そしてこの放送が終わったら参加資格のある人には分かりやすく自分がいくらポイント取得したか分かる腕輪が付与されます。ちなみにこれはどうあっても奪えないので腕が無い、もしくは腕が無くなった後は別の形でその人物に付与されますので奪って楽にポイント取得!な鬼畜な行動は出来ないから安心してね~」」
これは
「ダンボール君、一応聞いておくが我々を殺す気はあるか?」
「え?いや、さすがにさっきボコられたばっかりですし、姉御にそんな怖いこと出来ませんって」
「ならとりあえずは大丈夫か」
「僕の勘違いじゃなきゃ簡単に人里も行けなくなるね」
「あん?どうしてだよ」
「確実に大量虐殺が起こる」
「「それでは転生者の皆さん、最後に私から一言。
自分の実力こそが最強だと思うもの。
知恵が最強だと思うもの。
絆こそが最強だと思うもの。
この世界に絶望したもの。
この世界で愛を知ったもの。
正義を信じるもの。
悪を信じるもの。
ぶっちゃけどう思ってようが構わないけど楽しんだもん勝ちよ。
勝ち残ったら願いが叶うから!これにてゲームスタート!女神アナスタシアがお送りしました!」」
不吉な放送が一方的に終わりを告げた。
ルールは曖昧が一番。
分からないのが一番怖いという感じにしていこうと思います。




