曽谷 正志のスキマ1
初投稿どころか初めて小説を描きました。
初めてなことばかりなので探り探りやるかもしれませんがご了承下さい・・・
感想を少しでも書いていただけると嬉しいです!
・・・嫌いだっ!
いつもいつも俺にまとわりついてくるあの糞やろうが、大っ嫌いだ!!
振り払っても俺の周りをついてきやがる!その上あいつは俺のことを『親友』、だなんて抜かしやがる!虫唾が走る!
そんな気持ちがいっぱいになると俺はトイレに駆け込み、壁に文句をぶちまける。今も学校のトイレでその最中だ。
他の人が見たら変に思うかも知れないが、これが俺が唯一あの野郎と付き合っていける唯一の方法でだ。
・・・まあどこかでケリをつけないと俺の精神衛生上悪いとは思う。だけど高校の間だけ我慢すればあいつとの付き合いは無くなるだろう。俺が少しの間辛抱するだけでいいならそれに越したことは無い。
そんなことを思いつつ落ち着いたのでいきつけの一番奥の個室から出る。
「・・・はぁ。またあいつのことを置いて帰ったら、親友の俺を置いて行くなんて薄情なやつめ!とか言うんだろうなぁ・・・。・・・はぁ」
ため息ですら二回出させるなんてどんだけコバエなんだよあいつ・・・なんて思いながらトイレを出ようとする。
「そんなコバエ、あなたの人生から消してしまえばいいじゃない」
「・・・っ!?」
不意に後ろから女性の声が聞こえてきて頭が真っ白になり、驚き振り返った。そこにはスラッっと背の伸びた見たことの無い女性が立っていた。
―――一番奥の個室から出てきたのになんで後ろにいる、いやそもそもこの女性はなんだ。なぜ男子トイレにいるんだ・・・。俺の独り言を聞かれたのか・・・?
現状を把握しようと頭をフル回転させる。ただ唯一はっきりとしたものがあった。それは
―――俺は今あいつのあだ名、コバエと一言でも言ったか・・・?