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異世界で恩恵

作者: ヤスヤナ
掲載日:2025/12/29

召喚された『異世界人』の少女。

彼女と、共に召喚された『鞄』が世界に『恩恵』をもたらす。

「つ、疲れた」


そう言って、オレは手を止める。

「この寒さが終われば、オレも国の政治に関わらないといけなくなる。わかってはいる、わかってはいるんだ。

だが、腹が空いたし、眠い」

太陽が昇ってから、今まで、ずっと部屋で勉強。どれくらいか、とにかく長く勉強してることは、わかる。


窓から見える外は、白い。

雪が吹雪いている。

暖炉があるから、暖かいことは、暖かい。


「学校は休み。というのに、なぜオレだけ」

王子だから、だろう。


『ぐるるるる』

みじめに腹から音がする。


「何か、ないものか。

腹を満たす。かつ、眠気もなくなる」

そんな、便利なもの。


むむむ。


「あの居候に聞いてみよう」

異世界人の居候に。

「また、本を読んでいるんだろうな。

何のために召喚したかは、知らんが」




そして、

「高度な技術、美しい袋。

カフェオレ、か。なぜか読めるぞ、オレにも」

眺める。

『カフェオレ』と書かれた、小さな袋。

中には恐らく粉が入っているんだろう。


『異世界人』と共に、こちらに来た『異世界人の鞄』、その中に入っていた。


「カフェオレとか、いいですよ。けど、飲むなら夜はやめて下さいね、眠れなくなるので」

と、言われたが。


「なになに、お湯を沸騰。

面倒臭いな。だが、腹が満たされ、眠気もなくなるなら」

カフェオレ、か。一体どんなものだ?


「白い粉、白い飲み物か。

お湯を入れ。

なっ、色が白くないっ!? 魔法か?」


そして、一口。


「あ、甘い。なめらかな味。苦いが、甘さが強い。

おっ!? 眠気がなくなった!? 頭が爽やかになった!」




「よし。

再び勉強を頑張れる。

異世界は凄いな、呼んでよかった」


カフェオレ、というものか。

作り方を教われば、国民をもっと幸せに。

今度聞いてみよう、あの異世界人に。




だが、夜。


「異世界人!」

「はい。何すか?」

「眠れんぞっ!」

「あげた後、すぐに飲みました?

あ、そうなんすか。

初めてだから、かな。知らんけど」

「異世界人~!」

「眠れなくても目を閉じてたらいいですよ、眠るのと同じなんで」

「異世界! 流石だな!」

ありがとうございました!

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