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第13話 【悲報】政信、死亡の危機 その1

 朝の騒動から2時間が経過し、現在時刻は10:00。


 現在位置は学校の屋上。


 今日も今日とて部活三昧である。




「だいぶ出来てきてるけど、せっかくだし上げられる限りレベルを上げようと思う」


「どういうことだ?」


「レベル上げエンドレスってことだな」




 その一言で阿鼻叫喚地獄絵図と化した屋上。


 俺がエンドレスと宣言したときは本当にエンドレスなのである。


 それを身に沁みて理解している彼女たちはもう地獄が見えたようなものだ。




「このままエンドレスに入ったら死にかねないから10分休憩」




 休憩を宣言し、武弥のもとへ。


 すぐにこちらに気づくと




「絶対今日なんかあったろ。いつもより厳しかったけど」


「いろいろあったんだよいろいろ」


「そっか。ところでお前、千春になんかしたのか?」


「藪から棒にどうしたんだ?」




 と、そこで俺たちを見つけた彩希さんとちとせがやってきた。




「タケくんタケくん、あの事話した?」


「今から話そうと思ったとこ。ちょうどいいや、ちとせさんもいるし。今朝スイッターの千春の裏アカウントが投稿したやつがさ、コレなんだよね」


「まず裏アカウントっていつ作ったの?」


「例の生中継した最後の話し合いがあったでしょ?アレの直後くらいで千春のものだとは知られてないみたい」


「なになに、『レイプされたって事実を言ったのに一方的に信じない元カレ。一方的に浮気だと決めつけ別れた挙げ句すぐに次の女と付き合うとかほんとクズ。理由をでっち上げて別れたかったとしか思えない』だと?」




 その人を完全に舐めた態度の投稿を見た俺は、スクッと立つと歩き出そうとした。


 と、慌てて腕を掴む武弥と彩希さん。




「おい、まさかとは思うがおまえ千春の所行こうってわけじゃないよな」


「安心しろ。あんな舐め腐った態度とってるやつを生かしておく必要がないから処刑しに行くだけだ」


「それがダメだっつーの。落ち着けよ、政信。ちょっとお前今日変だぞ」


「そうだよ。何があったのかはわからないけど一回まず落ち着いて」


「いや、俺は落ち着いてる。至って冷静だ。だからお前ら手を離せ」


「だからダメだってば。一回止まれ。落ち着くまで離さないからな」 


「そうやってお前も人の邪魔をするのか!そうかそういうことか、所詮はお前も千春に味方すると、そういうことだな!ほらみたことか、人間なんて信用できぇんだよ!」


「だから違うって。まず一回話さなきゃ――」




 と、そこに割り込むちとせ。




「政信、殺してもいいけど今はあとが残っちゃうからダメ。ちゃんと準備して証拠が残らないようにしてからじゃないと」


「お前も邪魔するのか。アレ程言っておきながら結局はお前も姉の味方してんじゃねぇか!もう知らん!揃いも揃って邪魔しやがって!」




 迷わず2人の手を振りほどくと、真っすぐ歩きだし。


 そして急に地面が視界いっぱいに広がり。


 ちとせの叫び声を遠くに聞きつつ俺の意識は急速にブラックアウトするのだった。

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