共学
私は魔軍司令官バルトス。
魔王軍きっての絶世の美女...じゃなくて、
魔王軍を統括する魔王様の側近である。
んで、訳あって私は魔王様が敵国のお姫様とラブラブできるように『魔王様のプロポーズ計画』を考えさせられている。
マジでイライラする。
なんで私があのバカの結婚計画なんぞ考えなきゃいけないのだ。
そう文句を言いつつも、私はデキる女。
与えられた仕事はキッチリやり切るのがモットー。
私は敵国のお姫様のことを調べた。徹底的に。
絶対私の方が可愛い。胸だって私の方がでかいし、鼻筋だって私の方が整っている。
......って!そんなことはどうでもいいんじゃいっ!
はぁはぁ...。
姫様について調べた結果、どうやら姫様は王室御用達の学校で勉学に励んでいるらしい。
ちなみに共学とのこと。共学ってのいい環境だ。
なんたって男女が同じ屋根の下で長い時間を強制的に共に過ごせるのだから。
ちなみに私は女子校だったな。
あークソクソ。益々鼻につくなこのクソ姫様は。
まぁそんな私情はどうでも良いわけだが。
とりあえず私は、この共学という環境を利用しない手はないと思い、早速魔王様に報告に伺った。
「魔王様、どうやら姫は帝都魔術アカデミアに通われているようです。」
「ふむ、なるほど。」
魔王様はコクコクと頷く。
「そこで提案なのですが、魔王様も人間に姿を化かし、帝都魔術アカデミアにご入学されるのはいかがでしょうか。」
「ほう!なるほど!それは素晴らしい!!」
学内であれば必然的に姫と近づく機会は生まれやすい。
我ながらナイスな提案だと思う。
「では、早速入学の手続きをしてまいります。」
「うむ、頼んだぞ。きっちり2人分な。」
......2人分?一体どういうことだ?
「何を唖然としてあるのじゃ。お主も共に我と入学するのだぞ。」
「私...も...?」
え...
えええぇぇぇえええええ!!!??
嬉しいぃぃぃぃいいいいいいいい!!!!!
魔王様と!魔王と学友に!!?
共学で!!?うそぉぉぉおおお!!!??