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サード ガーデン  作者: さんまぐ
第一章・記憶をなくした少年。
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第8話 テッドと神話の英雄。

「テッドさん。どこら辺まで読まれました?」

横で座っていたオプトがテッドに聞いてくる。


「3人の神がこの世界を作った所まで読んだ」

「じゃあ次は主だった英雄の話ですね。

僕は英雄達を凄い格好いいと子供の頃から思っていまして。

神話の英雄、会ってみたいものです」


そう言われてテッドはさらに本を読み進める。

始まりの地では祝福ではなく「アーティファクト」と呼ばれる神の力を形取ったものが授けられ、その力で英雄達は戦った。

イィトの補佐をした男であれば「勇者の腕輪」と言うアーティファクトで青い光の剣と光の盾を精製してその剣は神すら切り裂くとある。


光の剣と盾…、俺のライトソードとシールドはこの能力か?

だが俺の祝福は黄色とオレンジ色だ。


その他にも空を飛ぶ12本の光の剣で神を切り裂き、瞬間移動をする靴を履き、絶対防御に身を包む魔王、炎を統べる究極の格闘家、時を操る剣士、武芸を極めた奇跡の少女なども居た。

チィトの兄は数多くの師を持ち炎や氷、雷等の力で作った剣を飛ばし多数の剣技を覚えた人間とあった。


チィトを敬愛し崇拝する者たちはチィトを守る為に神と戦えるだけの力を身につける。

そして一度、チィトの為、サルディニスを守る為に1人の神を倒す。

神殺しは重罪。

イィトは自身の子達がその罪を背負わないように神を殺さないように手を尽くす。


「ぐっ!!?」

「テッドさん!?」


テッドは急に体を襲う不快感と胸の痛み、頭痛で倒れ込む。


神々の名を読み英雄達を見たら不調になる?

まさかな…


そう思ったのだが立ち上がれずに教会の椅子に身体を預ける。


「大丈夫ですか?」

「ああ、落ち着いてきた」


「あまり無理をしてはいけません。

休んでください」

オプトはそう言うと僧侶に水を要求する。

テッドはオプトに人を使うのが上手いなと言うと「マイスタの為に覚えました」と言って説明をしてくれた。

マイスタは世界の為、スタッフやプラスタ、プレイヤーの為に尽くす事で罪が償われていき。罪が償われた日に楽園等に旅立てるようになると言っていた。


「なのでテッドさんも気兼ねなくマイスタに仕事を与えてあげてください」と言われた。


テッドは水を持ってきた僧侶に「今、いいか?」と聞く。

僧侶は嫌な顔一つしないで「何でしょうか?」と言ってくる。


テッドは伝説の英雄達のアーティファクトと呼ばれた力を祝福に例える事が出来ないかと聞く。


火や氷を生み出す力を「エレメント」

チィトの兄が作った火の剣等を飛ばす力を「エレメントソード」

光の剣と盾は「ライトソード」「ライトシールド」

絶対防御と瞬間移動はそのまま「絶対防御」「瞬間移動」だった。


「ライトソードは俺のライトソードと同じなのか?俺の剣は1本目がオレンジ色、2本目が黄色。

ライトシールドはオレンジ色なんだ」


「神話の中にオレンジ色の記述は御座いませんが、黄色でしたら…。

黄色は人であらせられた時のチィト様とチィト様の兄上のライトソードが黄色だったと伺っております」

「凄いですテッドさん!テッドさんのライトソードはチィト様と同じ剣なのですね!」


僧侶の説明にオプトが大喜びをする。

神話に疎いテッドには良く分からないがオプトの喜びを見ていると相当なものだと言うことはわかった。


「もしかしたら他にも神話の祝福を授かっているかも知れません!早く神父様に来てもらって鑑定をしてもらいましょう!」

「あ、オプト様。オレンジ色は無いのですが奇跡の少女様がお使いのライトソードは赤でしたのでオレンジ色がそのうち赤になるかも知れません」


「えぇぇぇっ!!凄い!テッドさんは本当に凄い人です」


目を輝かせて喜ぶオプトを見てテッドは困惑しつつこんなに喜ばれるのはきっと凄い事なのだろうなと自覚し始めていた。

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