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サード ガーデン  作者: さんまぐ
第六章・愛される博愛の女神。
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第66話 私が攻撃で王様が防御なの。

ゼロガーデンの家に私、ツネノリ、メリシアさん、お父さんとお母さん。金色お父さんにルルお母さんで帰ってリビングのテーブルに皆で座る。

覗きの神の事が無ければ全員集合の素晴らしい休日だ。

いつもなら私たちがセカンドのお菓子を持ってきてルルお母さんが舌鼓を打って皆で笑う。

夕飯はお父さん以外の皆で作ったり、セカンドにご馳走を食べに行ったりする。

だが今日は違う。



「くそー、今日の私はまだ余裕あるのに何で1日休みなの!王様め!こうして皆で瞬間移動もやれてるのに!!」

王様から一日休みを言われてしまった私は明日の午後4時まで休む羽目になっている。

心配されているのかもしれないが今の私にもやれることはあると思うだけに歯がゆい。



「落ち着け千歳、無策で突っ込んで行って勝てる相手ではないだろう?折角だから休みつつ考えるんだ」

イライラする私をツネノリが落ち着かせようとアレコレ優等生みたいな事を言ってくる。


「そうですよ千歳様。行って倒すだけならすぐですけど、それがやれないんですから万全になるまで落ち着きましょう」


「あー!!

もっと前にドフお爺さんの「神の力」を知っていたら大量に複製しておいて半無制限に戦ったのに!」



「そもそもそれだ」

「1人じゃ無理だろ?」

お父さんと金色お父さんが2人でステレオみたいに話してくる。

ほぼ同じ人間なので思考も似通う。似ていないのはガーデンで生きる金色お父さんは私がガーデンに嫁いでくれればいいのにと思っていて、お父さんは日本でも素敵な人が居れば付き合えばいいと思っている所とかだ。

まあ、これでも大分マシになった方だ。


「だから無制限なら私と王様でサードに入って世界を一瞬で調べてチリ一つ見逃さないの。

隠匿の力って言ったってそんなのがあるって分かれば対処のしようはあるもん。

多分王様もコピーガーデンの黒さんも考えているはずだよ?私と同じ方法か分からないけど私の方法でも見つけられるよ。

それで見つけた覗きの神に私が攻撃して王様は世界が崩壊しないように手を尽くすんだよ。

それならあっという間なんだよ」



「でも何で千歳が攻撃なの?」

「お母さん的には私が防御って思うんだろうけど今の私はサードの管理に力を回してるから王様の攻撃を受け止めるのは大変なんだよー。もしかしたら失敗しちゃうかもしれないし、王様が遠慮して覗きの神を取り逃がすかもしれない。

だから私が攻撃で王様が防御なの」



「ふむ、だがわからんな。それなら超神はなんでこんな無謀な戦いを仕掛けた?」

「ルルお母さん?」


「千歳やキヨロスが手を出せばあっという間に片が付く。しかもジョマ達の戻るまでの期間限定で何故そんなことをする?千歳やキヨロスの力が未知数だとしても普通の神経なら最悪の状況を考えるはずだ。

復讐にしてもそれは不自然ではないか?」


「それだ!」

私は何か見落としていることに気づく。

ルルお母さんの意見はもっともだ。

4年も準備をした覗きの神は東さんとジョマの居ない10日でサードを滅茶苦茶にして私達に復讐をする。でもその後の追跡も頭に入っていない。仮に探すだけなら隠匿の力を知った私と王様ならすぐに出来る。


「うー、どうしよう…地球の神様に聞かなきゃわからないかも…」

慌てる私に向かって呆れ笑いをしながらルルお母さんがお茶をくれる。


「とりあえずそれを飲んで落ち着いたらどうだ?」

「うん。ありがとう。いつもだけどルルお母さんのお茶は美味しいよね」


「千明はお茶を淹れないのか?」

「お母さんはコーヒー派だから」


「お茶は常継さんが和食を食べる日には出すけど普段はコーヒーが多いわね」

「千明のコーヒーも旨いよな千歳」


「うん。私は牛乳入れる派だけどね」

「何!?コーヒー牛乳か?」


「ルルお母さん、甘くしていないからね」

「なんだ…うまさ半減ではないか」


ルルお母さんは超の付く甘党なので甘いコーヒー牛乳ならコーヒーが飲めるのだ。

そのやり取りで皆が笑う。

私のせいで空気が少し悪くなっていたのだろう。


「そう言えば、千歳はアニス達から頼まれ事をしていたな?」

「うん、私も頼んだんだ。後はジチさんが黒さんのために料理を作るからそれも届けてあげなきゃいけないから南のお城に行かなきゃ。ツネノリ達も行く?」


「ああ…」

「ごめんなさい千歳様。私達はお母様達にご相談がありまして…」

ツネノリが行こうと言いかけたのをメリシアさんが遮る。

滅多に見ない光景に私は驚いてしまう。


「そうなんだ…」

「でも、もし神如き力が必要になったらお呼びしてもいいですか?」


「うん。それはおっけーだよ」

私はそう言うと南のお城に向けて瞬間移動をしようとしたが一つの事を思い出した。

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