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サード ガーデン  作者: さんまぐ
おまけガーデン⑧~彼女の変化。
319/492

第319話 また休み減ったよ。

その後、ちょっとだけ寝ているツネノリに悪戯をしてやる。

「ち…千歳様、それはあまりにも…」

「千歳、俺がやられているみたいで嫌だぞ」


「千歳様、…私もやりたいです!」

「メリア?マジかよ」

「まあ、たまになら良かろう」


「チトセって怒らすと怖いよな」


そう言って私は眠るツネノリの右半分だけお化粧をしてやって左側はメリアさんがやっていた。

途中でツネノリは息苦しそうにしていたが神如き力で目覚められなくしたから起きる事はない。


「さて、片付けするから起こすかな?

起きなよツネノリ」


その声でツネノリが目を覚ます。


「ん…、寝ていたのか?何故だ?」

「もう、疲れたんじゃないの?いいから片付けしようよ。遅くなるとルルお母さんも眠れないよ」


「ああ、そうだな。母さん、俺は何を片せばいい?」

「ぷ…ああ、ふふっ…そうだな。皿をツネジロウと洗ってくれ」


「お前!ルル!俺を殺す気か?」

「父さん?」


「こっちのツネノリはお風呂掃除してお風呂の用意しなよ。メリシアさんは私とゴミ集めしよう。

メリアさんはテーブルを拭いて。ビリンさんはルルお母さんの手伝いね」


皆で片付けをしたが至る所から「ふふ」とか「ぷぷ」「ぶほ」とか聞こえてくる。


わからないのは向こうのツネノリだけでこっちのツネノリは見ていられないと泣きそうな顔になっていた。


「千歳様」

「なに?」


「ビリンさんは優しいですね」

「うん。そうなんだよ。アートの事を気遣ったりしてさ」


「千歳様にもですよね?」

「…うん。知ってる」

私はさっきの黒さんの話を流してくれたビリンさんを思い出して赤くなる。


「千歳様も不器用だからビリンさんも大変です」

「え?」


「甘えたい時は普通に甘えていいんですよ?意地悪ばかり言って、仕方のない子。

後は、気にしてくれないだけで気にしているんですからね」

「…はい」


「ふふ、よろしい。

でも叩いた事を謝らない千歳様には罰です」

「へ?」


「ビリンさん!」

「何?」


「千歳様は不器用で大変ですけどよろしくお願いしますね!」


「へ?うん。知ってる。平気。大丈夫」

ビリンさんが目を白黒させて返事をする。


「メリシアさん!?」

「何を驚くんですか?千歳様は不器用だからお友達を続けるのも大変だからよろしくお願いをしたんですよ?」


やられた。


「くっ…」

「ふふふ、さっさと謝ればいいのよ。

後になるほど謝りにくくなると思いますよ」


「うぅ…」


その後は変な事もなく片付けが終わったので解散する事になった。

ツネノリの化粧はそのままなのはメリアさんが「変な事を言った罰です。帰ってから気付きますよ」と笑っていた。



「よし、私はビリンさんを送ったらそのまま帰るよ。明日学校だからね」

「遅くなっちまったな、無理すんなよ?」


「それならツネノリに文句言ってよ。

今度の土曜日はカーイさんとファーストでデートなんだよ?

また休み減ったよ」


「え?チトセデートすんの?」

「うん」


「俺との肉デートは!?」

「お金貯まったの?」


「頑張る」

「よろしく〜」


「ツネノリとメリアさんは今ここで送るね。

またね!今度またそっちにも行くよ!」

「ああ、楽しみに待っている」

「千歳様、2日間ありがとうございました」


そのままツネノリ達はルルお母さんやお父さんらツネノリやメリシアさんと挨拶をする。


「ビリン、またタツキアで会おう」

「うぇぇぇ…」


「ふふふ、父が褒めるのは珍しいので自信を持ってくださいね」

「おう」


「じゃあ送るよ!神如き力!」

これでツネノリ達は帰った。


まあ少し後追いしたら帰宅するなり皆、特にちとせに笑われたツネノリが鏡を見て私に怒ったのだがメリアさんが「向こうの皆さんの前で黒さんとのキスの話を出したのが悪いんです」とピシャリと怒ってくれた。


そして左半分がメリアさんの作品だと知って何故か照れていた。

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