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サード ガーデン  作者: さんまぐ
おまけガーデン②~ツネノリ視点のサードガーデン。
215/492

第215話 俺の答えは決まっている。

東さんが予定より早く帰還出来た理由を伝える。

神の世界に居る神々が千歳に好意を抱いてくれていて皆が力を貸してくれた事を伝える。

半神半人で頑張る千歳を皆が応援してくれている。

その事で千歳は神になってしまった自分に神の世界にも居場所がないのかもしれないと新たな不安を口にする。


東さんが話を変えようと言ってメリシアを呼ぶと「「はい」」と言ってメリシアとメリアが前に出る。


「私から話しますね」とメリシアがメリアに了解を取る。


「千歳様、私がさっきまで一緒に戦っていたメリシアですよ」

「何で東さん達とコピーガーデンに来ているの?」

千歳が疑問を口にする。

千歳からしたらわからない事だらけだろう。


「千歳様、私はあなたのお姉さんになるんです。

妹の考えくらいわかりますよ」

「え?」

当たり前って顔で千歳に微笑む。


「初めて千歳様からコピーガーデンの話を聞いた時、私はお母様に相談したの。

きっと千歳様はコピーガーデンを救う。

そしてその時に1人になるツネノリ様の為に何か無茶をすると思う。

だから私の考えを聞いて願いを叶えてくださいって…」

メリシアはあの日の俺達を思い出しているのだろう。

話しながら目が潤む。


「出がけにペックさん、リークさん、カリンさんにマリカさんが不在だった理由、キヨロスさんの限界がいつもより早かった理由、ここまで聞けば千歳様ならわかりますよね?」

「わかりますよね?だって千歳様ですもの」

メリアが歩いてメリシアの横に行く。


「マリーさんとマリオンさんの方法?」

「そうですよ」

「私がお母様に頼んだのは、こっちで助かっても1人になるツネノリ様の為にもう1人私が必要で力を貸してくださいと言ったの」


「だからペックお爺さん達が神殿にいなくて、王様の用意した0と1の間で人形を作る。

擬似アーティファクトの「記憶の証」でメリシアさんの記憶を人形のメリシアさんに渡してあげて、ルルお母さんの黄色い水で人間にした?」

「正解です」

「東様、お時間いただけますか?」

メリシアとメリアが言葉を繋げながら千歳に説明をして行く。


「ああ、少しなら構わないよ」

「「ありがとうございます」」

2人は向こうの俺の前に歩いていく。


「ツネノリ様、お久しぶりです。また年の差が開いてしまいました」

メリシアは気恥ずかしそうに話す。

このメリシアは22。

向こうの俺はまだ17だ。

だがメリシアはそんなものが関係ないほど綺麗だ。


「いや、メリシアは綺麗でそんなモノは気にならない」

向こうの俺もそう思っていた。


「ふふ、ありがとう」

そう言ってメリシアが微笑む。

やはり気にしないと言ったがつまらない嫉妬心が心の底に生まれる。


「ツネノリ、メリシアが帰ってきたら今の気持ちをぶつけてあげなさい。

メリシアもメリアにそう思っていたのよ。

お姉さん達だってフィルやリーンちゃんと居るキヨロスくんを見てその気持ちなのをちゃんと一つずつ片付けて今があるんだからね」

ジチさんが少し離れたところから言う。


「そうだぞツネノリ。

ツネツギやツネジロウ。

私や千明もキチンと感情を処理している。

やり切って見せるのだぞ」

母さん達が言う。


…まったく。

本当に敵わない。


「皆ありがとう。わかったよ」

俺は素直に返事をする。


映像は進んで行く。

「ツネノリ様、私は千歳様からコピーガーデンの話を聞いて「蜘蛛の意思」で惨劇を見せてもらった時、とても辛かった。

最愛のツネノリ様が死の直前。私の名を呼んでいたこと…、我が身が引き裂かれる思いでした。


そして千歳様なら必ず、何が何でもツネノリ様達を蘇生させると思ったの。

でも私はゼロガーデンのツネノリ様の妻になる。

私は2人居ない。

だからお母様に頼んだ」


メリシアの言葉に合わせてメリアが動く。

「ツネノリ様、この子は私から出来た私。

名前はメリアとしました」


「メリア…」

「ツネノリ様」

メリアはメリシアと変わらない笑顔で俺を見る。

ほんの少し見つめ合う向こうの俺とメリア。

不思議な感覚だった。


「命の冒涜かも知れない。でも私はツネノリ様を1人にしたくない。

この先はわからない。

私との差異を見つけてツネノリ様がメリアを嫌になるかも知れない。

逆にメリアがツネノリ様を嫌いになるかも知れない。

それでもお側にメリアを居させてもらえませんか?」


「ツネノリ様、メリシアだけどメリシアではない。

そんな私と居てくれますか?

似て非なる者かも知れない。

でも私の中にもあの熱い気持ちがあります。

この気持ちが愛という事は知っています。

私の愛を貰ってくれませんか?

私に愛をくれませんか?」


俺の答えは決まっている。

拒む理由がどこにある?

メリシアの決意と決断。

メリアの存在。


感謝しかない。

向こうの俺はどうやってその愛に報いればいいのかを悩んでいるのだろう。


「ありがとう。2人ともありがとう。

メリシア、俺の為にありがとう。

複製された俺なのに思ってくれてありがとう。

メリア、俺の方こそ居てくれるか?」

「はい!」


メリアが向こうの俺に抱きつきメリシアは満足そうに東さんの元に戻る。


「お待たせしました。

ありがとうございました」


「いや、メリシアの行動に感謝するよ」

「ありがとうメリシア様」

東さん達もこの結果に満足そうで安心した。



「メリシアさん?」

「何です?」


「もしも私がコピーガーデンを救えなかったらどうするつもりだったの?」

「そんなの簡単です。

ツネノリ様に私もメリアも愛してもらうつもりでした」


メリシアの当たり前ですと言う顔。

ここで俺の言葉を使わずに話すのがメリシアらしい。


「ツネノリ迷うと…」

「ふふ、既に騙されていましたよ」

それを聞いて嬉しそうな顔をする千歳。

まったく、どんな時でもその顔をするのか…。

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