第201話 半神半人のあの人の剣に勝つ為に鍛えた。
仲良くなったテッドと同じ姿を殺す。そう覚悟を決めても次の瞬間には何とかなら無いのかとか迷いが生じる。
「迷うな!」そう声を出して鼓舞しようとした時…。
「ふざけるな!!」
千歳が激昂した。
あまりの迫力に誰も何も言えなくなる。
ああなった、怒った千歳は止まらない。
「復讐でもなんでも構わない。
でも命を弄ぶ事は許さない。
アンタはやっちゃいけない事をした!
私が痛め付ける!!」
髪を真っ赤に光らせて放電をした千歳が光の剣を出す。
まさかやるのか?
やれるのか?
「ダメだチトセ!サードが滅びる!」
キヨロスさんが慌てた声で千歳に呼びかける。
キヨロスさんが止めると言う事は成功の確率が低いと言う事だ。
「うるさい!私はヘマなんかしない!」
激昂した千歳にキヨロスさんの声は届かない。
心底怒っているのがわかる。
だが千歳の剣は飛ばなかった。
キヨロスさんに言われたテッドが千歳を止めてその隙にカムオが超神の前に瞬間移動をさせて貰って攻撃をする。
その攻撃で千歳の機嫌が少し良くなる。
その後、起きた超神が指示を出したのだろう一斉に黒いテッド達が襲いかかってくる。
だが黒いテッドは明らかに暴走している。
仲間であるはずのフナルナの兵士達もお構いなしに襲っているのだ。
運がいいと言えば運がいい。
残り時間の少ないフナルナの兵士達もこれで何とか送りきれるだろう。
1人の黒いテッドが俺に向かってくる。
「オラァ!そこの紫頭!俺と戦え!
【エレメント・ファイア】!」
火の攻撃をしてきたが相手はテッドだ。
むやみに殺せない。
救えるかも知れない。
「【アーティファクト】」
俺は光の盾で巻き上がる炎を防ぎながらキヨロスさんを呼ぶ。
「黒いテッドはどうすれば止まりますか?」
「首のチョーカーを落とすんだ!あれが神殿で話した洗脳のアーティファクトだ!」
そのやり取りの間もテッドは切り掛かってくる。
「攻撃してこないのか?
出来ないのか?
喰らえ【エレメント・アイス】!」
飛んでくる氷の塊を光の剣で切り裂く。
「やるじゃねぇか!これはどうだ?【エレメントソード】!」
今度は火の剣が6本飛んでくる。
大体わかった。
安心しろ。
今俺が救ってやる!
「超高速で斬り裂け!アーティファクトの剣達!【アーティファクト】」
この4年、威力だけを追った訳ではない。
速さも正確さも鍛えた。
半神半人のあの人の剣に勝つ為に鍛えた。
剣は2本にした。
1本でもいいのだが保険をかけた。
俺の剣はテッドが出した6本の剣と首のチョーカーを同時に破壊する。
「ぐっ!?」
多分アーティファクトの剣と同じで破壊されると自身にダメージがあるのだ。
テッドがその場に倒れ込む。
「テッド!」
駆け寄って反撃を貰うのは洒落にならない。
俺は動かずに名前だけを呼ぶ。
しばらく呼びかけるとようやく反応をする。
「…うっ…、それは俺の事か?」
「テッド、気がついたか?
お前はテッド、お前は超神によって洗脳をされていた。俺達がお前を助ける!」
「助け?」
まだ動けないのだろう。
倒れたままにテッドは返事をする。
「お前の身体には呪いがかかっている。
今保護をすれば助かる!
保護を求めろ!」
「……呪い………保護……頼めるか?」
「キヨロスさん!」
「よくやったツネノリ」
その声でコピーテッドは消える。
「その調子で首のチョーカーを狙うんだ」
「わかりました」
次に俺は言われた通りに近くで無言のまま光の剣を振るうテッドを狙ってチョーカーを切断したが何を話しても話にならずに切り掛かってくるので気絶させた。
そしてその後9体のコピーテッドと戦ったが保護を受け入れたのは1体だけだった。




