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サード ガーデン  作者: さんまぐ
第一章・記憶をなくした少年。
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第18話 テッドが聞く女神と男神の会話。

暴走状態なのか暴走状態を取り入れた状態なのかテッド自身にもわからない。

だがシンプルに力を使えていてそして意識もしっかりしている。


目の前の超神はテッドに斬られて痛そうにしている。だがダメージは負ったが流血なんかはしていない。


「オ……オレンジ色と黄色の剣…火と風の剣…うわぁぁぁぁ!!?」

超神は慌てふためき混乱している。

ぶつぶつと「また斬るつもりか?殺すつもりか?何べんも…何べんも…」と俯きながら言い続けている。

だがそれは手を止める理由にはならない。


テッドはエレメントソードで首狩り蟷螂を倒した時のように火炎竜巻を剣で起こしながら超神を切り刻む。

次第に超神は傷付き流血が始まる。


「痛い!痛い!!痛い!!!」

「それがどうした!今すぐに俺が殺してやる!【エレメントソード・サンダー】」

テッドは更に剣を追加して攻撃に参加をさせる。


この騒ぎを聞いてネイが僧侶とオプト達を連れてやってきた。

「テッドさん、何をやっているんです!?」

「ネイ!今すぐに女神を呼べ!今この火炎竜巻の中にいる奴が今回の元凶、俺を生み出した存在だ!」


「ウヒャヒャーッ!来た来た来た!きたきたきた!キタキタキタキタ!ウヒャヒャーッ。

早く呼びなよ。あの半神半人の熊ちゃんパンツをよぅ!!」

現れたネイ達を見て超神は嬉しそうに喋る。


「ダメです。この場は祝福封じの僧兵達が…」

「そんなもんはオラが殺したんだよぉ!ウヒャヒャーッ」


それを聞いて驚くネイにテッドが「だから俺も祝福を使えている。早く女神を呼ぶんだ!」と叫ぶ。


「…はい!チィト様!サルディニスに危機です。テッドに深く関わる神が現れました!」

ネイが手を合わせて祈りを捧げる。


「それも祝福だな!キチンと届くな?女神は何処にいる?天界か?ゼロかセカンドか?地球か?ウヒャヒャーッ」

超神は聞き慣れない言葉を言っている。

今もテッドの剣は傷を付けて流血させている。

だが超神は余裕だ。


何だ?奴は何がそんなに余裕なんだ?

テッドが疑問に思った時、先程のように世界が光って女神チィトが真っ赤な髪でサルディニスに降り立った。


「チィト様!」

「皆さん、これはどう言う状況ですか?」

チィトは目の前の状況を見て驚いている。


「ウヒャヒャーッ。キターーー!!」

「その声!?その笑い方…まさか?」


チィトが驚いて火炎竜巻を覗き込む。

「ウヒャ、本当に飛んできて状況も追ってないの?ダサいなぁ。

待ってあげるからテッドとオラの会話を追っておいでよ。ウヒャヒャヒャヒャ」


そして数秒黙った後、「あなた…」と口を開いたチィトは超神を睨む。


「見たな?見たんだな?後よぉその力を消せよ。なんだそのかしこまった喋り方は?いつもの話し方になれば相手してやるよ!

ウヒャヒャーッ」


「…わかりました。

翻訳解除。

これでいい?」


チィトは女神と言った話し方から途端に人間のような話し方になる。


「いいぜ?

おいテッド、攻撃を止めろよ?

お前が失敗作で役に立たないことはわかったから期待はしないぜ。ウヒャヒャーッ」


「止める道理があるか!【エレメントソード・ウォータ】!」

テッドは手を止めずに更にエレメントソードを追加する。


「テッドやめて!

会話を追ったよ。力を使うと命を消費しちゃうんだよ!」


テッドはその声がチィトの物だとわかるのに数秒かかった。


「意味がない。

何もしなくても俺の命は使われていく。

コイツがそう言っていた!」


「ダメだよ!私がなんとかするからやめて!」

チィトの少女のような話し方にテッドは手を止めるべきだと判断して攻撃をやめる。


「ありがとうテッド。

テッドは手を止めた」


チィトが超神を睨む。


「色々と見てきたんだろ?何が聞きたい?」

「何でこんな事を…」


「復讐なのもわかんないのかよ?

本能を潰された神の怒りや苦悩がわかるか?」


「本能?何言ってんの?」

「お前達がオラを生きたまま解体して半殺しにして視覚の力を使うとあの時の地獄が思い出されるようにしただろうが!あれ以来オラは何も見る事が出来なくなった!だから復讐をしてやるんだ!」


物凄い形相で怒鳴る超神。

一体、チィトと超神の間には何があったと言うのだろうか?


「ふーん…、アンタ自分がやった事を棚に上げて被害者ぶるんだ。

質問が終わったら半殺しで許してあげようかと思ったけど全殺しするよ?」

そう言って超神を睨むチィトの圧力は半端ない。

昼間、暴走をしたテッドの見立てで調停神は見せかけで戦う神と言われていたがその通りだと思った。


「ウヒャ。やめときな。やめたほうがいい理由はこれから話してやるよ。その前に何かあれば聞きなよ」

超神は挑発するような動きと話し方でチィトに対して話している。



「アンタはなんでテッドに覗きの神って名乗らないで超神なんて寒い名前で名乗ったの?」

「それは宿題だな。天界に行ったら仲良しな地球の神様に神の超え方を聞いてみな?後は行方不明の神を聞けば答えは出るさウヒャヒャ」


「アンタ…。テッドを何処で生み出したの?テッドにあった身体の記憶では確かにゼロガーデンでプラスタとして生み出されていたけどゼロガーデンにその記録は無かった」

「ウヒャヒャヒャヒャヒャ!

それも宿題だな。

わかると楽しいぜ?」

ニヤニヤと小馬鹿にした笑みを浮かべながら超神はチィトを挑発する。



「アンタ!コロス!!今すぐ足腰立たなくしてゼロに連れていく。

そこで口が軽くなるまで痛めつける!」

チィトは女神と呼べない口振りで殺気をダダ漏れにすると髪を真っ赤に染め上げて「神如き力!【アーティファクト】!」と叫ぶ。すると空中に12本の光の剣が出る。


「ウヒャヒャーッ、やめた方がいいぜ?オラは超神になったんだ。

まあ戦闘力は熊ちゃんパンツには到底敵わないが今までよりも強い防壁が張れる。

それが何を意味するかわかるか?

神の力と力が衝突すると世界を滅ぼすんだぜ?」


「くっ…」

「更にだ。

残念だったなぁ創造神と装飾神が留守でなぁ。

本来ならあの2人が居れば、世界が壊れないように抑え込んでくれて居る間に熊ちゃんパンツがオラを倒せたのになぁ。

ウヒャヒャーッ」


超神の言う通りなら今この世界にはイィトとジィマが居ないことになる。

それは何故なのか?

チィトは説明してくれるのか?

ネイやオプトもその事が気になった。

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