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 ここで彼という人間の紹介をしよう。彼はこのゲームを始めて約5年となる中堅組だ。見た目は、ごつい顔で茶髪の坊主頭という見るからにチンピラといった風体で、町では何もしていないのに何かあれば真っ先疑われてしまうような顔だ。ただ実力としては、プレイヤー数の中でも最も多いLv2、3の中の有象無象の一人である。ちなみにこのゲームは死んでも一時的にステータスが下がっていくつかのアイテムを失うだけなので、彼はステータスが下がろうがお構いなしにゾンビアタックでごり押してきたため、普通のプレイヤーよりは少しだけレベルが高くなっている。


 武器は先端におもりが付いたメイスのような代物。石突の部分が通常のものよりかなり尖っているのが特徴的だ。ちなみに自作で量産型である。素人の下手好きレベルの鍛冶スキルでとりあえず使える形にはなっている。材料も其処ら辺に落ちている石だとか木の棒だとかを加工したものだ。理由としては、単純に簡単に死ぬため武器をなくしたりすぐ壊れるからである。


 防具は、機能性全て落としたと言わんばかりのアーマーである、申し訳程度の胸当てを素肌にそのままつけている。ズボンも短パンで太ももにもおまけ程度のアーマーがついている。そして、膝、脛、肘、腕には小手がついている。とはいってもこれもすべて量産型の安物にしか見えない。


 そして彼はドМかと思われるほどの死にたがりである。敵がどんな攻撃方法を持つのか、体力は、最大攻撃力は、そして必殺技などはあるのかなどを、初見で見て味わうことを楽しみとしているプレイヤーなのだ。ダメージを食らえばそれなりの痛みだったり衝撃を食らったりするはずなのだが、このゲームで5年間の間に様々な死に方をしてきた彼にとっては大差ないようだ。彼はそれすら楽しみに変え、骨が折れようと四肢欠損しようが息の根が止まるまで、息の根が止まったとしても食らいついていくスタイルである。





 殺林に転移されてから夜が明け、キ○ラの翼を燃やしたその日、彼は目をキラキラと輝かしていた。今まで見たことの無いような植物や動物がわんさかといるのだ、好奇心の塊である彼に我慢しろという方が無理な話であろう。安物のメイスを片手に探索へと出かけた。愚かな…

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