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書き直し

書き直しだー

さて状況を理解しよう。

 まずここはLv7ダンジョンである「殺林」だ。彼が認識した時点で、目の前にでかでかと名前が出るのだから、猿でもわかる。現在のトップランカーの廃人どもの最高峰でもLv8だから相当な難易度なんだろう。 

 

 では彼はなぜこんな場所にいるのかといえば、簡単に言えば初見殺しの罠にかかったのである。とあるLv5ダンジョンで罠を見つけて、どんな初見殺しが来るんだろうと愚かにも考え思わず踏み抜き、Lv3である彼にはLv的に絶対に勝てず殺される地区である「殺林」に転移されたのである。そうしてこの罠にかかったものは憐れにも圧倒的強さの敵にボコられ、亡骸とランダムアイテムを遺し、前回のリス地に戻っていくのである。


 しかし、彼にとってはここからが問題であった。転移された際の時間が夜であり、暗くて自分がどこにいるのか認識できなかったため、まさかこんな高難易度地区にいるとも思わず、うっかり癖でセーブしてしまったのである。

 このゲームにおいてのセーブはリス地の固定を意味し、死ねば自分が以前設定した安全場所に戻れるはずが、彼はこのセーブを使っていつもゾンビアタックのような方法使っていたため、完全に詰んでしまったのである!


 だが、実はここから抜け出す方法はいくつか存在するのである。レアアイテムではあるが、某キ○ラの翼のようなアイテムが運営の良心として探せば見つかる仕組みになっているし、最終的には「おい運営詰んだんだが。さっさと対処しろや」と送れば、「申し訳ございませんもっとちゃんと探せやボケが」と返ってきて、詰む前のリス地に戻してくれるのである!なんと良心的であろうか!素晴らしいゲームだ!


 しかし、ここで彼がとった行動は、誰もが憐み馬鹿にするものであった。そう、なんと彼はキメ○の翼を見つけたのにもかかわらず、破壊したのである!

 この理解に苦しむ行動は、彼という人間をとてもよく表していた。そう、今までの彼の行動を見返してみるとおかしな点がいくつもあるのだ。なぜ罠と理解していながら罠を踏んだのか、なぜ一歩間違えれば詰んでしまうゾンビアタックなどという方法を使っているのか、そして、たったLv3上位でしかない彼がLv5のダンジョンに挑んでいるのか!


 そう、彼は最低限のレベルでどこまで強い敵と戦えるか、そして見たことのない敵の強さを味わえるかをとことん楽しんでいる、「死にたがり屋」だったのである!!

だったのである!

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