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山から見た景色

バルギニア国内を旅するアレイシャ達。

現在は小国の一つバスゲルに来ている。

ここも山の上にある小国であり遠くも見える。

そこから見える景色にアレイシャ達は何を思うのか。


「んー、山の上だけあって少し冷えるわね」

「そうね、でも景色はいいわよ」

「本当ね、隣の小国まではっきり見える」

「いい景色ですね、流石は山が多い国だけあります」


そんな中エイルが質問してくる。

この国を抜けたら次はどこに行くのかと。


「この国の隣国ってトネオの他に何があったかしら」

「北にラーメリア、西にミクダニアとサレジア、南はトネオとグルシュがあるわ」

「選択肢は多いですね、どこにします?」

「うーん、なんとも言い難いわよね」


トネオから入国したのでそれは候補から外れる。

だとしたら西か北になるか。


それならという事で西に進む事にした。

候補はミクダニアとサレジア、どちらにするか。


「ならミクダニアに行くわ、興味があるのはそっちだから」

「了解よ、バルギニアを抜けたらミクダニア、本当にいいわね?」

「私は問題ありませんが」

「同じくですね」


ヒルデとゼスフィに異論はないようだ。

他の三人も特に異論はないようである。


「それじゃ決まりね、次はミクダニアで」

「でもこの国って隣国そんな多かったのね」

「まあ地理上本来はこれぐらいが普通なのですがね」

「隣国は国の事情にも直結するだけにですね」


隣国は国の事情に直結する。

それは隣国に恵まれない国もあるという事を意味する。


「実際東の方の国は何かと大変らしいのよ、国の事情がね」

「以前行った地方ね、島国があるとか聞いたけど」

「その島国は隣国が最大の悩みのタネらしいですよ」

「ヒルデさんはなぜそんな事を知っているんでしょう」


ヒルデの知識には謎も多い。

どこで仕入れたのかという疑問はある。


まあ引き出しが多いのは素晴らしいのだが。

元軍人のエイルとも変わらない情報量である。


「でもこうして聞くと隣国の大切さってあるのねぇ」

「国そのものが難癖つけてきたらうざいだけですし」

「辛辣ね、でもそれぐらいでいいのかしら」

「隣国と親しくする国は滅びる、それは歴史が証明してるわよ」


エイルの言う親しくする隣国が何を指すかは置いておき。

隣国とは付かず離れずの関係が一番の理想なのだろう。


ヒルデも隣国と仲良くしてはいけないと言う。

それは親しいからこそ相手は虎視眈々とそれを狙うかららしい。


親しき仲にも礼儀あり。

そんなの知らんと言わんばかりである。


「でもなんで隣国と仲良くした国は滅ぶのよ」

「簡単な事ですよ、それを利用され侵略されるだけの事です」

「本当に分かりやすい理由ね」

「逆にシンプルすぎて怖いぐらいよね」


だがそれは真理なのだろう。

特に陸続きの国はそれが簡単に出来てしまう。


その島国が侵略されないのは島国だからというだけの事らしい。

地理の大切さを学んだ限りである。


「隣国とは仲良くしすぎてはいけません、政治の世界では常識ですよ」

「ヒルデって本当にどこでそんな知識仕入れてるのかしら」

「謎は尽きないわよね」

「それに眼帯をしているというのも過去を臭わせますね」


ヒルデの眼帯の下はアレイシャも見た事がないという。

子供のときから一緒に過ごしているのに、不思議な話だ。


「ヒルデって眼帯取らないの?」

「取る必要がありませんので」

「エロイーズ、あっさり負けたわね」

「その一言で負け確定よね」


なんにしても気になるのは確かである。

とはいえ無理矢理外そうとしたら殺されそうなのでやめておく。


ヒルデの眼帯の下には魔物でもいるのかと変な妄想も膨らむ。

まあエロイーズは諦めていないようだが。


「なら意地でも見てやるわ、覚悟しろ!」

「宣戦布告ですね、では全力で阻止すると致しましょう」

「変な事に…」

「次の小国に行くんでしょ、それはあとでよ」


そうして次の小国に向けて飛び立つ。

エロイーズは意地でもヒルデの眼帯の下を見てやろうと躍起だ。


意外と子供らしいのもエロイーズらしさ。

アレイシャも少し呆れ顔である。


それはヒルデの過去なのだろうかとも思いつつも。

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