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植物の迷宮

首都ダベラの植物を除去するアレイシャ達。

レザースの力も借り中心地である国の主の屋敷を目指す。

だがその道は困難を極める。

それでも少しずつ進んでいく。


「はあっ!」

「本当に生命力だけはおかしいものですね」

「魔界の植物だとしたら納得ですがね」

「それよりも、とにかく少しでも除去しないと!」


その生命力は凄まじく、簡単に再生してしまう。

確実に焼き払わないとならないのは正直辛いものだ。


「死せる炎よ、焼き払え!」

「レザースって凄いのねぇ」

「信じるかはともかく、今は頼れる味方ですよ」

「そうね、とにかく今は頼るしかないわ」


そうして少しずつ除去しつつ確実に進んでいく。

レザースの力がなければもっと苦労していた、それは確実だろう。


だからこそ今はその力を頼りにする。

彼の強い力はとても役に立つのだから。


「雷よ!」

「雷による延焼ですか、何気に考えていますね」

「植物を焼くには巻き込んでしまうのが手っ取り早いですから」

「ヒルデも地味にエグいわよね」


なんにしても除去は少しずつではあるが進んでいる。

そんな中大きな花にぶつかる。


「これは…」

「こんな大きな花を燃やすんですか」

「これは半端な火力では燃やしきれませんよ」

「だったらどうするのよ」


こういうものは根に強い火をつければ一気に延焼するという。

そんなわけでヒルデとレザースの魔法に道具で火力を増強する事に。


ヒルデとレザースが息を合わせ魔法を放ったところにアイテムを放り込む。

それにより火力が一気に増し、その大きな花はたちまち燃え尽きてしまった。


「これなら進めそうね、屋敷までどれぐらい?」

「まだまだですよ」

「流石にきついわね」

「それでも行くのでしょう?」


レザースの言う通りだ。

今更引き返すなど出来はしない。


なのでこのまま前進する。

その道は植物がさらに生い茂り、もはや迷宮である。


そんな植物の迷宮を少しずつ確実に進んでいくアレイシャ達。

すでに日は落ちていて、夜になっている。


「夜ですか、夜のうちに一気に進んでしまうべきです」

「植物は光合成でその力にします、夜なら生命力も鈍るはずです」

「なら夜明けまでならこっちが有利ね」

「それなら今のうちに行くわよ」


その言葉の通り日が落ちた夜にはその活動が鈍っている。

夜行性の植物もあるものの、多くは活動が鈍り簡単に焼き払える。


今が好機と言わんばかりに一気に進むアレイシャ達。

植物達は抵抗する事もなく次々に燃えていく。


「夜は楽でいいわね」

「ええ、やはり光合成が出来ないというのは大きいですよ」

「まさに今が好機ですね」

「なら日が昇るまでに出来るだけ距離を稼ぐわよ」


夜の暗闇の中首都には火の魔法による明かりが灯る。

その明かりは植物を焼き払い夜の闇を照らす。


力が落ちているのはそれだけで楽になる。

レザースの魔法も昼間以上に効果を発揮している。


「炎よ!」

「死せる風よ、吹け!」

「雷よ!」

「凍り付け!」


魔法の効果は大きく凍った植物は砕け、そして燃えていく。

屋敷までは確実に距離を詰めている。


だが距離的に夜明け前の到達は不可能だろう。

それでも時間を稼げるのは大きい事に変わりはない。


一気に植物を取り除き屋敷を目指して走る。

そして確実に近づいているのを感じさせる距離まで来ていた。


「確実に近づいていますね」

「とはいえもう少しで夜明けよ」

「ならそれまでに少しでも距離を詰めましょう」

「そうですね、私もさっさと終わらせたいので」


文句は言いつつも頼れるのがレザースである。

今はその頼れる味方を信じて迷宮を進む。


そうして進んでいるうちに陽の光が差し込む。

どうやら夜が明けたようだ。


「夜明けよ、ここからはまた苦しくなるわ」

「はっ、上等よ」

「もう少しですしね、一気に進んでしまいますか」

「って、あれ見て!」


屋敷へ通じる道には核となる植物に匹敵するものが立ち塞がる。

だがこんなところで引き下がるわけにはいかない。


その植物を除去して屋敷にある本体を叩く。


植物との戦いはいよいよクライマックスなのである。

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