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荒野の獣狩り

アンバイの街で一夜を明かしたアレイシャ達。

その日は荒野の獣狩り大会が行われるという。

賞金も出るらしいので、それに参加してみる事に。

そうして荒野の獣狩りは始まるのである。


「結構参加者がいるのね」

「そうね、なおさら負けられないわ」

「どんな手段を使ってもいいので大きな獣を狩った人が勝ちだそうです」

「燃えますね」


そうこうしているうちに獣狩りが始まった。

参加者が一斉に街から荒野に飛び出していく。


「我々も参りますよ」

「ええ、優勝してやるわ」

「二人は気合が入っているわね」

「熱いわねぇ」


すると参加者の一人が早速仕留めたらしい。

時間内であれば大きさの更新は何度やってもいいとの事だ。


この大会は荒野に出る野獣の駆除も兼ねているという。

旅人が野獣に襲われる事もたまにあるからである。


「にしても、結構な数が出るわね」

「定期的に群れが出るらしいので、そのタイミングだそうですよ」

「ふーん、なんか大変ね」

「三人とも余裕ですね」


ヒルデもエロイーズもその顔には余裕が窺える。

他の参加者が次々に更新していく中、二人はまだ一匹も仕留めていない。


アレイシャも二人の狙いを察しているのか、少し様子を見ている。

これが余裕というものなのだろうか。


「さて、ヒルデ、いつ頃出ると思う?」

「そうですね、この数からしてあと三十分、ですか」

「やっぱり何か狙っているのね」

「他の参加者はどんどん狩っていますね」


そうして時間を計る。

三十分が経過したそのとき、二人の言うそれが姿を見せる。


「出たわね、行くわよ!」

「了解しました」

「今までとは違う大きな獣が…」

「群れだとしたら親玉が潜んでるはずだし、それを狙ってたわね」


その獣は群れを統率するボスというところか。

その獣一匹で今までの記録を覆せるサイズだ。


当然他の参加者もそれを狙いに参戦してくる。

だがヒルデとエロイーズの見事な連携はその獣を追い詰めていく。


エロイーズの早撃ちが決まった獣をヒルデが豪快に投げ飛ばす。

そのまま獣は息の根を止められヒルデの獲物となる。


そうして終了のホイッスルが鳴り響いた。

結果はヒルデの捕らえた親玉が思っていた通りの優勝である。


セクネスとアナスティアはそんな二人を見て、なんだかんだで息ピッタリと思っていた。

アレイシャとゼスフィも二人は本当は凄く計算高いと感じていた。


「さて、仕留めた獣は料理にしてくれるそうですよ」

「あれならお腹いっぱい肉が食えるわ」

「肉…!」

「ゼスフィが凄く活き活きしてるわ」


とりあえずそうして大会は終わった。

他の参加者も奮闘したが、二人の考えが一枚上手だっただけである。


大会でお腹も空いたので、その獣を解体してくれる人の下へ。

そこで解体した獣の肉をこれでもかと頂いたのである。


「美味しかった、です」

「肉は当分はいいわね」

「エロイーズさんは意外と肉食なんですね」

「ヒルデさんが言いますか?それ」


なんにしても満足はしたようだ。

そして次の目的地について相談する。


「次はここから西にあるモハムに行きますか、首都への最短ルートです」

「ならそれでいいわ、一旦は西を目指すわけだしね」

「この国は資源大国だから少しはその凄さが分かるかもね」

「資源大国、ね」


そうして次の行き先はモハムに決まる。

今から出れば日が落ちる頃には着けるらしい。


なら善は急げと出発する。

アラベルの国は荒野と砂漠の国、その暑さが突き刺さる。


日光対策もした上でモハムへと向かう。

その道中はどこまでも同じ景色の荒野が続いていた。


「はぁ、あっつ」

「アラベルは荒野と砂漠の国ですから当然ですよ」

「日焼けしちゃいそうね、褐色もいいかしら」

「アナスティアはお気楽ですね」


荒野を進んでいくとモハム領への国境が見えてくる。

そこはアラベルの小国の一つモハム。


アレイシャ達はそのまま街へ入り宿を確保する。

そして今日はここで一夜を明かす事に。


明日以降はその予定を改めて立てる事にした。

一旦の目的は首都であるダベラを目指す事。


荒野と砂漠の国の旅は長くなりそうである。

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