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熱帯地域へと進む

ヒルデの足跡を追うアレイシャ達。

アウスタリアを駆け抜け蓮泉から観担へと駆け抜けた。

観担で一夜を明かし早朝から馬を走らせチガットへと走る。

一応蓮泉と観担でも情報は集めチガットへと向かった事で確定のようだ。


「ここから南へ走ればチガットね」

「ええ、国境は私がいれば通れるとは思うわよ」

「とはいえチガットはチェンワ国の軍人もいます、下手な真似はしないように」

「そうね、最西端辺りはともかくチガット辺りはそれもあるもの」


とりあえずは馬を走らせる。

その進路はアウスタリア近辺とは違い荒れ地が続いていた。


「ここまで来ると大地も見事に荒れてるのね」

「そりゃそうよ、最西端はまだマシな方って事でしかないけどね」

「砂漠化の進むチェンワ国ですか」

「砂嵐も吹いてるものね、お肌によくないのに」


風は比較的穏やかだ。

とはいえ砂漠化の進むこの地では砂嵐がその視界を遮る。


そんな砂嵐の中を馬で一気に駆け抜ける。

南のバイランダとの国境であるチガットへ向け全力で馬を駆る。


「南はチガットだけど東に行くとチェンワ国の街があるのよね」

「そうよ、とはいえチェンワ国の首都までは全力で走っても三週間ぐらい使うわ」

「それぐらい国土が広いという事ですね」

「そしてその首都を中心として小国や都市が点在してるのよね」


チェンワ国はその国土の広さ故に抱える小国の数も多い。

国土の広さでは西の大国や中央のバルディスタよりもずっと広いのだ。


だからこそチェンワ国の本国は反乱を恐れ小国への干渉をしている。

それにより反乱を封じ込め本国の思想を広めているのだ。


チェンワ国の本国はその資金力や軍事力で小国の政治家を買収もしているとか。

つまり本国に逆らう政治家は小国では生きていけないとも言われる。


その結果学者や不満を持つエリート層は国外へと逃げるケースも多いという。

それは反乱や暗殺を恐れる大国の小さな王様という表現も使われる。


クーデター、反乱、暗殺、いつそれが起こるか分からない国でもある。

国の指導者はそれを恐れ小国への内政干渉をして締め付けているらしい。


「チェンワ国って複雑な事情があるのね」

「まあチェンワ国の歴史を紐解けば納得する話でもあるけどね」

「とはいえ国民も生きるのに必死です、辺境に行くほど本国へは無関心ですからね」

「チェンワ国って昔から政治的腐敗の歴史書なんて皮肉られるらしいもの」


セクネスとアナスティアは外国の情勢にもそれなりに詳しい。

元々教会で働いていたため他国に行く事もそれなりにあったからだ。


その結果国際情勢にはある程度詳しくなったのである。

アレイシャとは別の方向で世界情勢を勉強していたのは伊達ではないらしい。


「もう少しでチガットよ、一気に走り抜けましょ」

「了解、一気に駆け抜ける!」

「チガットからはバイランダ、そこからは陸路は西のみですか」

「東の国は鎖国してるから渡ったとは考えにくいものね」


馬を走らせると検問所が見えてくる。

どうやらチガットに到着したようだ。


エロイーズが検問所で事情を説明する。

力技も今では慣れてしまったものだ。


検問所はなんとか抜けられたため、チガットでヒルデについて訊いてみる。

チェンワ国の軍人も見回りなどをしているので迂闊な真似は出来ない。


そうして情報を集めた結果それらしき人がバイランダへの国境を越えたらしい。

バイランダへの国境はチガットの街を出て少し南だ。


情報を集めた結果バイランダで確定と判断する。

そのまま街を抜け南の国境へ走る。


馬を走らせる事一時間弱、バイランダ国境へ到着。

エロイーズが事情を説明する。


元々チガットは情報だけ集めて通り抜ける予定だ。

確信を得たためそのままバイランダへと入る。


国境は無事に突破。

チガットをそのまま通り抜けバイランダへと入る。


バイランダは熱帯地域であり自然も残る国だ。

そのまま馬で一番近い街へと走る。


一番近い街のピスラナークへと入り今日はここで一夜を明かす。


情報も集めつつその進路を定めていくのである。


ヒルデはこの国を抜けバルディスタへと戻ったのか、再会はまだ先になりそうだ。

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