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北東の国へ

ヒルデの足跡を追うアレイシャ達。

ノルスタニアですべき事は終え次はアウスタリアである。

鉄道は国境の街へと到着した。

今回もエロイーズを頼って少々強引に突破する。


「ここが北東との国境なのね」

「そうよ、本来なら検問があるって分かってるわよね」

「ええ、だからこそエロイーズを頼るんですよ」

「今はあなたしかいないもの」


エロイーズもやれやれと思いつつ検問所で事情を説明する。

少しして無事に抜けられると聞き国境を抜け北東の国へと入国する。


「ここが北東の国のアウスタリアね」

「そうよ、ここは都市もあるけど遊牧民なんかも暮らしてる国なの」

「バルディスタから見て東に近いからでしょうか」

「かもしれないわね、東の国って独自の文化があるらしいし」


ちなみに検問所の門番の話ではそのまま北東へ行ったらしい。

とはいえ二年前の話である以上信憑性には欠けるだろう。


「あとこの国は都市部の範囲でしか鉄道はないから基本馬よ」

「馬って、どこで手に入れるの?」

「国境の街に移動用の馬を売ってくれる場所があるとか?」

「一応見てみましょうか」


そうしてアウスタリア側の国境の街を少し見て回る。

すると馬の貸出をしている店を見つける。


「あったわね、貸出で一週間につき4000、購入なら一頭20000…」

「なら買っちゃいましょ、オルソンにもらったお金があるし」

「この国にいる間だけ…とは限りませんからね」

「そうね、四人分にする?それとも二人分にして二人乗りにする?」


とりあえず馬を二頭購入する。

アレイシャとエロイーズ、セクネスとアナスティアで二人乗りになった。


「さてっと、そんじゃ一番近い都市をまずは目指すわよ」

「ええ、了解よ」

「では行きましょう、はあっ!」

「セクネスって騎士やってたからか器用になったわよね」


そうして一番近い都市へ向け馬を走らせる。

馬の維持に使う馬用の食べ物も少し購入済みである。


「それで一番近い都市ってどこなの?」

「馬で二日ぐらい走ったとこ」

「二日…野宿になりそうですね」

「戦争中で文句も言ってられなかったけど本格的になってきたわね」


そのまま馬を走らせる。

ヒルデは北東へ向かった。

エロイーズ曰く北東の都市であるこの地の民族の街だろうとの事だ。


「それにしてもこの国は本当に草原が広いわね」

「一応都市なんかもあるにはあるのよ、でもどこの国の領内かって事よ」

「それってまさかチェンワ国ですか」

「あの世界でもその国土の広さで知られる大国よね」


チェンワ国、世界でも広い国土で知られる国だ。

その国土の中に小国が無数に点在している。

その一つがこのアウスタリアでありノルスタニアは中部の国になる。


「なんにしても小国であろうと国なら本国は手は出せない、いいわね?」

「ええ、覚えておくわ」

「私達も下手な真似は出来ませんか」

「そうね、特に役人の揉め事とかは避けるのよ」


そうして馬を走らせているうちに日が落ち始める。


「そろそろ野営の準備をしますか」

「待って、何か来るわよ」


そこに現れたのは遊牧民のようだ。


「おや、あなた達野宿をするつもりですか?」

「ええ…駄目かしら」


その遊牧民の話では別に構わないが獣除けを使わないと危険だそうだ。

それなら近くに自分達の宿営地があるから来るかとも誘われる。

どっちみち獣除けは今は持っていないため素直に甘えておく事に。


そうしてその遊牧民の男についていき宿営地へ。


「ここです、客人用のゲルがあるのでそこで寝てください」

「ええ、感謝するわ」

「お世話になります」


そうして客人用のテント、ゲルと呼ばれるものに移動する。


「中は意外と快適なのね」

「明日にはその都市に着けるはずよ」

「分かりました、では明日は早朝から飛ばしましょうか」

「セクネスって生真面目な割に大胆な事言うから困るのよね」


その後遊牧民が食べる定番の食事を出される。

主にチーズや肉がメインで辛味が効いた料理だった。


そんな料理を満喫し改めてお礼を言い床に就く。


そして草原の朝は早くアレイシャ達もその朝を迎えるのである。

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