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賢者の世界

天使から聞いた別世界の事を考えているアレイシャ達。

ミィアから話を聞いた後次はモナークに会いに来ていた。

もちろんその真偽を確かめるためではある。

別世界に行けるというのが本当かどうかも今はまだ半信半疑である。


「おや、また来たのか、何か話でも聞きたいのかな」

「えっと、別世界ってやつについて」

「天使を名乗る人から聞いたものでしてね」

「それと魔王様にも聞いたのよ、それであなたにも聞きたくてね」


それに対してモナークはその世界について話してくれた。

どんな世界なのかも気になるところではある。


「その世界ってどんな世界なの?」

「そうだね、この世界よりは技術も進歩しているよ、ただ暗い世界ではあるね」

「暗い世界?陽の光が当たらないとか?」

「そもそも太陽が見えにくいとかでは?」


モナークが言うには世界を構成する霊的な力も関係しているらしい。

今いる世界は動力の多くは火力だが、そっちの世界は電力らしい。


そんな霊的な力が世界に作用している事からの違いだとも言う。

つまりこっちでは飛行船は主に火力だが、向こうの空の乗り物は電力なのだという。


他にも鉄道もこっちでは火力、石炭などに対し向こうでは電力で動いている。

自然の仕組みがまず違うのだという。


「つまりそっちの世界では電力が主で、鉄鋼業などが盛んという事ですか?」

「そう、まあ神様の管轄の違いでもあるね、向こうは地の神や氷の神が管轄してる」

「神様にも管轄なんてあったのね、要するにこの世界は水や火の神の管轄なのね」

「とはいえ世界はその二つだけなのですか?」


モナークが言うには空の向こうには数多の世界が存在しているという。

そしてその別世界というのはこの世界に似た世界らしい。


文明の発達などは似ているものの、管轄する神の違いから構造そのものが違う。

こっちでは光の神が信仰されているのに対し、向こうは闇の神が信仰されている。


確かにエメラダ教を始めとする宗教の多くは光を信仰している。

それが成り立ちの違いなのだろう。


「でも神様の管轄って面白い話ね、その世界にはこの神様って感じなのよね?」

「そうだよ、向こうの世界が暗い世界と言ったのは闇の神が信仰されているからさ」

「ふむ、だとしたらやはり信仰はその世界を形作るものという事なのですかね」

「こっちの世界が明るいのは光の神を信仰しているから、なるほどという事ですね」


モナークが言うには世界を行き来するのは本来は難しいという。

そもそもその行き来出来る場所が人の足で行くのが難しい。


さらにその場所は一部の人にしか知られていない。

今回アレイシャ達が知ったのも偶然でしかないのだ。


「なんにしても面白い話だったわ」

「その世界に行くというなら行き方を教えるよ?もちろん決めるのは君達だ」

「そうね、なら見てみようじゃない、その別世界というのも」

「決まりね、それでいつ行くの?」


その世界に行く日。

アレイシャはその世界に行く前に故郷を見ておきたいという。


簡単に戻ってこれる保証もなく、それなら見るものは見ておきたい。

それで決まったようだ。


「では一旦バルディスタに戻るとしますか」

「ええ、それが終わったらその別世界とやらに行くわ」

「決まりでいいかな?これはその行き方を書いたものだ、持っていくといい」

「ありがとう、感謝するわ」


モナーク曰く飛行船に乗っていく事は出来ないという。

別世界に行ったのを確認したら、飛行船は責任を持って預かってくれるらしい。


「では準備などを済ませるといい、僕は先に行って待っているよ」

「分かったわ、それじゃ頼むわね」

「それでは我々はバルディスタに向かうとしましょう」

「飛行船を使うのもしばらくお預けになりそうね」


そうして家を出てバルディスタに向けて飛び立つ。

モナークの協力もあり、新たな世界が見られそうだ。


「それで何をするの?」

「向こうの街とかに着くまでの物資とかの調達もね」

「あとはある程度の冒険の道具も揃えなくてはいけません」

「了解よ、それじゃバルディスタに向かうわね」


その足でバルディスタに向けて飛び立つ。

別世界に着いても街がすぐに見つかる保証もない。


準備は念入りにである。

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