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忘れられた街

時守の針を手に入れヒルデの石化の治療に成功したアレイシャ達。

次の目的地は以前天使様の言っていた滅びたという街。

そこには何があるのか、気になるのは魔王というものの意味。

その答えがそこにはあるのかと思いその街へと降り立つ。


「ここがその街なのかしら」

「酷いものですね、ほとんど瓦礫の山ですよ」

「入れる建物とかあるの?見る限りほとんど崩壊してるわよ?」

「調べてみるしかなさそうですね、とにかく行ってみましょう」


そうしてその崩壊した街の探索を始める。

ここには何があるのか、それを知る事は出来るのか。


「どうよ?」

「駄目ね、どこも崩れてて瓦礫の除去もまともに出来ないわ」

「そもそも瓦礫の除去をしていたら時間がいくらあっても足りません」

「つまりどこか崩れてない場所を探した方が早い、かしら」


とはいえ見渡す限り瓦礫の山である。

除去していたら時間がいくらあっても足りない。


とりあえず崩壊がマシな場所を探してみる事にした。

そもそもここには何があったのか、そこからになりそうではあるが。


「これだけ酷い崩壊をしてて崩れてない場所とかあるのかしら」

「大規模な建物ですら完全に崩壊していますからね」

「つまりこの街が滅んだ理由って?」

「恐らくあの白フードのが言いたいのはここでされていた何かがこの街を滅ぼした、と」


つまりは恐らく天使がこの街を滅ぼした。

それもエメラダ教が秘密裏にしていた何か。


その被験者である天使がこの街を滅ぼしたと思われる。

力の暴走、凶暴化した可能性、考えられるものは多くある。


答えがどれであってもそれは人道に反する行為。

天使が人間かは別としても命への冒涜のような何かが行われていたのか。


「うーん、駄目だわ、どこも瓦礫に埋もれてる」

「ゼスフィの力でなんとか出来ないの?」

「私は死神ですから、無機物には無力ですよ」

「それもそうですね、尤もです」


とにかく調べられる限り調べる事にした。

最悪日が暮れても飛行船で休めばいい。


今は何かを見つける事が先だ。

この街には何があるのか、それを見つけるために調査を続ける。


「駄目ね、どこも崩壊してて地下があったとしても埋もれてるわよ」

「地下は可能性から除外するべきですかね」

「だとしたら他にどこがあるのよ」

「うーん…でも埋もれてない場所があるかも…」


埋もれていない場所などあるのか。

それでもそこを探すしかないのか。


そんな中街の広場にある銅像が目につく。

そこは広場の中心なので崩壊した街でも瓦礫が少ない場所。


像は壊れているが、台座は欠ける程度で意外と綺麗なままだ。

その台座を調べてみる事に。


「この台座怪しいわよね?」

「広場の中心なので被害が唯一少ない場所ですね」

「ふむ、このネームプレート…外せますよ」

「中には…これ魔法石?」


危険は承知でネームプレートの内側にあった魔法石を調べてみる。

それに触れると像の台座が震え始める。


「台座が…」

「これは怪しいですね、というか怪しくないわけがないです」

「地下に続くはしごみたいね、地下に何かあるのかしら」

「危険は承知の上よ、下りてみましょう」


危険は承知の上でそのはしごを使い地下へと下りてみる。

下に行くにつれ暗闇がその手を伸ばし始める。


はしごを下りた先には広い空間があった。

明かりの魔法を使い照らしてみると、そこには乾いた血の跡がこれでもかと付着していた。


「なんなのよこれ…何があったっての…」

「天使様に関係しているものって…」

「恐らく人体実験、それも想像よりもずっと凄惨なものです」

「つまりここはその人体実験で死んでいった天使達の…」


見ただけでも恐怖を覚えるその光景。

ここで何が行われているのか。


それは想像出来ないが凄惨なものであったとは分かる。

すると奥に行けそうな扉を見つける。


「あの扉の先に行ってみる?」

「怖いけど、行かなきゃいけない気がするわ」

「なら覚悟を決めますか」

「ええ、行くわよ」


その扉の先に進むアレイシャ達。

その先に何があるのか、その答えは今は分からない。


天使様が問いかけた魔王とは何かという言葉、その答えがそこにはあるのだろうか。

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