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気まぐれな賢者

魔女図書館で面白い話を聞けたアレイシャ達。

そして本に書いてあった賢者に会うべくその島へとやってきていた。

気まぐれな賢者を満足させたら手に入ると言われる時守の針。

気まぐれな賢者とはどんな人物なのか。


「ここがその島なのかしら」

「地図では間違いありませんね、ですがここは普通に都市なのですが」

「小さな離島ってところかしら」

「とりあえず賢者が住むという家に行ってみますか」


そんなわけで賢者が住むという家に向かう事に。

街をしばらく歩いてその家を見つける。


「ここよね?」

「そのようです、呼び鈴を鳴らしてみますか」

「在宅だといいけど」

「簡単にいくものなのかしら」


呼び鈴を鳴らすと中からメイドが出てきた。

賢者の家はここでいいのかとも尋ねてみる。


「ええ、確かにここは賢者モナーク殿の家ですよ」

「我々はそのモナーク殿に用があって来たのですが」

「今はどこかへ出かけています、何分気まぐれな方なので、よければ中で待ちますか?」

「ならそうさせてもらおうかしら」


とりあえず中へ入れてもらい、そこで待つ事に。

家の中には不思議なものが多々見受けられる。


賢者というだけあってコレクターだったりするのか。

それを眺めているとメイドがお茶とお菓子を出してくれる。


「こんなものしかありませんが」

「いえ、こっちは客人なので文句は言えませんよ」

「主人は気まぐれな方なので、いつ戻る事やら」

「あまりに戻らないなら明日もう一度でもいいのですが」


お菓子をつまみつつお茶を飲んでその賢者の帰りを待つ。

それから少しして誰かがやってきたようだ。


「戻ったぞ、キスカ」

「お帰りなさいませ、お客様がお見えですよ」

「あなたが賢者のモナーク殿ですか?」

「なんかもっとお爺ちゃんだと思ってたけど、普通に若い紳士じゃないの」


その紳士的な男性こそ賢者のモナークのようだ。

とりあえず事情を話してみる。


「なるほど、その手を治したくて時守の針が欲しいと」

「ええ、なんでもやってみせるつもりですよ」

「言ったね?ではまず聖女が使ったと言われる聖剣を探してきたまえ」

「それって伝説の剣の事かしら?歴史書で読んだわ」


だがモナークが要求したその聖剣は想像しているものとは違うとヒルデが感づく。

聖女が使ったと言われる聖剣、それは恐らくオルレアンの事だろう。


そんなものが現存しているのか。

それについても訊いてみる。


「現存はしているよ、この国のどこかにある、言っておくが博物館や骨董品ではない」

「つまりどこかに刺さっているとかそう言いたいのですか?」

「情報はどうやって集めても構わない、期限は定めないが僕からはノーヒントだよ」

「情報自体は好きに集めていいですが、あなたからはノーヒントですか」


モナーク本人からはノーヒント、だが情報を集める手段は問わない。

そうしてオルレアンの聖剣をまずは持ってこい、それが最初の課題のようだ。


とはいえどこにあるのか、博物館や骨董品ではないという事も気になる。

つまりそういった場所に流れてはいないという事だろう。


「分かりました、なら持ってきてみせましょう」

「お、言ったね?なら期待しているよ、キスカに家には好きに入れるように話しておく」

「それはどうも、とりあえず今日はまだ時間もあるし街にでも出てみるわ」

「ああ、僕が留守だったら伝達してもらうから」


そんなわけで目的のものはオルレアンの聖剣らしい。

情報を集めるとしてもどこへ行くべきか。


一般的な図書館でそれを探すのは難しいだろう。

だとしたらやはりあそこを頼る事になるのか。


とりあえず家を出て向かうは魔女図書館だろう。

あそこの蔵書なら何かヒントになる事が書かれていても不思議ではない。


「行くとしたらやっぱりあそこよね?」

「ええ、ではまずそこへ向かい夜を待ちますよ」

「なら話は早いわね、飛ばすわよ」

「頼みますね、エイルさん」


そんなわけで再び魔女図書館に向かう事に。

そこになら何かヒントになるものが得られると考える。


オルレアンの聖剣、それはアレイシャ達が知らない悲しみの剣。

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