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魔女達の書庫

ヒルデの手の石化を解くために時守の針を探すアレイシャ達。

手がかりを求めた西の国で魔女図書館の噂を聞く。

そこで出会った魔女から無月の夜に来いと言われる。

そしてその無月の夜に同じ場所へ再び向かう事に。


「それで月が見えない時間に来たけど」

「来たか、今から案内する、ついてこい」

「ええ、でもどこから行くのかしら」

「ついていくしかないでしょうね」


とりあえずは魔女についていく事に。

ついていった先には昼間はなかった道があり、その先に明かりが見える。


「ここは…こんな場所があったのね」

「ここが我らの家、魔女図書館だ」

「こんな場所があったなんてどんなからくりなのよ」

「不思議なものね、魔法ってやつなのかしら」


魔女は下手な真似をしなければ好きにしていいという。

とりあえずは目的の時守の針の事を尋ねる。


その質問に魔女は三番図書館に行ってみるといいという。

ここには全部で一番から七番まである大図書館だ。


各図書館に司書がいるので、訊いてみるといいという。

場所を聞いて三番図書館に向かう事に。


「ここは凄いわね、辺り一面本だらけだわ」

「紙の匂いが凄いわね、それに魔女も箒で飛んで本を取ってるし」

「魔女の人と交流してもいいって言ってたわよね」

「話も聞いてみますか、せっかくですし」


とりあえずは三番図書館にやってきた。

そこで司書に時守の針の事を尋ねてみる。


「時守の針ですね、えっと、37番の11番、そこの赤い表紙の本になります」

「分かりました、ではそこに行ってみます」

「この広い図書館を把握してるとか流石ですね」

「私でもこれを把握出来る自信はないです」


言われた本棚へ向かいそこで赤い表紙の本を手に取る。

その本は世界の秘宝について書かれた本のようだ。


その本を見て時守の針の事を調べる事に。

本を少し調べると時守の針の項目があった。


「えっと、時守の針…時間を戻しその部分の病や怪我を患う前の状態に戻す秘宝…」

「その秘宝は西と北にある島に住む賢者が所有している…」

「だが賢者は変わり者であり、自身を満足させた者にしか心を開かない…」

「賢者の気まぐれに最後まで付き合いきった者にのみ与えられる秘宝である…」


どうやら針の所有者は北西の島に住む賢者らしい。

だが気まぐれに最後まで付き合わなければいけないとの事。


地図を確認すると場所はこの国のすぐ北のようだ。

とりあえずは目的地は決まったが、せっかくなので魔女と少し交流してから行く事に。


「あの、あなた達は昔から生きていたりするの?」

「そうねぇ、少なくともここに住んでる魔女はみんな100年は生きてるわよ」

「それなのに若々しいわね、何か魔法でも使ってるのかしら」

「そんなものは使ってないわよ、魔女自体元々長生きなだけだから」


どうやら魔女は見た目は人間と変わらないが、長生きのようだ。

他にもいろいろ訊いてみる。


「その箒って特別なものなの?」

「この箒?別にそこらで売ってる普通の箒よ、魔法で飛んでるんだから」

「魔法が使えるなら例えばどんな事が出来るんでしょうか」

「うーん、そこまで大層な事は出来ないけど、これぐらいは出来るわよ」


そう言って指を鳴らすとカップの紅茶がコーヒーに変わってしまった。

試しに飲ませてもらうと確かにコーヒーになっていた。


その魔法に流石に驚きを隠せない。

やはり本物の魔女のようだ。


「魔女って凄いのね、でも出来ない事もあるのよね?」

「ええ、流石に質量の大きなものとかは魔法じゃ無理よ」

「つまり大規模なものなんかは魔法でもどうにも出来ないという事ですね」

「そういう事、この紅茶みたいに簡単なものならなんとでも出来るけどね」


魔女の凄さは実感したが出来ない事も確認した。

やはり大規模なものはどうにもならないらしい。


「せっかくだから他の図書館も行ってみたら?勉強になると思うわよ」

「そうね、ならそうしてみるわ」

「これは図書館の地図ね、手書きだけど」

「いえ、感謝します、では他も見てみますね」


そんなわけで他の図書館にも行ってみる事に。

とても興味深い魔女達の書庫。


そこは知識と魔法の館だった。

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