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天使の由来

最後の龍の神である金龍の調査を終えたアレイシャ達。

そこで今回も本人である金龍に出会う。

そして今回もいつものようにその気配を感じ取る。

白フードから何か聞き出す事は出来るのか。


「やっぱりあんたね」

「お前達か、相変わらずだな」

「ふむ、確かにどこか人にあらざる感覚を覚えるな」

「今までもそれは聞いてきたけど、結局人じゃないという事なの?」


アレイシャの疑問はその人と別の生き物の混ざり合っているという感覚。

龍の神達はそれを感じ取り、金龍も人にあらざるそれを感じているらしい。


「天使を名乗るからにはやはり貴様は人にあらざる者なのか?」

「神様には隠し通せないって事よね」

「そうだな、どうせ龍の神達にはバレているのだろう」

「つまり私達だけが知らないって事かしら」


龍の神達は今までからしても恐らく感づいている。

そして以前本人が言っていたヒルデを襲った逃亡した天使。


それらの話から恐らく天使に関係する被験者ではないかと思われる。

そのフードを剥ぎ取りたいが、そう簡単にもいかないのだ。


「あんたが例え人間じゃなくても私には関係ないわよ」

「人にあらざるものと人の混ざり合う感覚、やはりお前は…」

「それはいずれ教えてやる、その目で見たときにな」

「つまり現場を見てから教えてくれるっていうんですね、回りくどい真似を」


だが白フードは教えてくれる気はあるらしい。

それを教えるのはそれを見たあとでという事らしいが。


それでも金龍はその混ざり合った感覚に何かを感じているようだ。

彼女のフードの下にあるその何かを。


「だがなぜそんな回りくどい真似をする?何か意図があるのか?」

「お前達は魔王というものが何か、考えた事はあるか?」

「魔王ですか?お伽話などに登場するあの魔王ですか?」

「それとも魔王を名乗る何かの事かしら」


白フードの言う魔王。

それはどこか意味深な感覚を覚える。


アレイシャ達は確かに魔王に面識がある。

だがその魔王は魔王と言うにはどこか違う何かだ。


彼女の言う魔王の意味。

それを答えろという事なのか。


「魔王ね、ならあんたは魔王の答えを知っているというの?」

「魔王とは称号に過ぎぬよ、人が魔王を名乗ればそれが魔王なのだ」

「言ってくれるな、金龍」

「でもどこか不思議な質問ね、魔王とは何か、それを問うているのよね?」


白フードの問いは魔王とは何かという事だ。

その質問に答えはあるのかとも思っている。


魔王の意味、金龍の言うように称号に過ぎないのか。

それとも別の意味を問うているのか。


「答えはすぐに出さなくていい、お前達が行き着いた答えが魔王だ」

「何よ、結局ぼかすんじゃないの」

「だが魔王の意味、それは考えるべきものかもしれん」

「金龍もそんな事言うのね」


それは課題だという事なのか。

白フードはそれだけ言い残して去っていった。


金龍もアレイシャ達については興味を示しつつも干渉はするなと言い残し去っていった。

アレイシャ達は約束の事もあり集落に戻る事に。


集落に戻ったら約束通り料理を作る事に。

今後の事はそれから考える事にした。


「おや、お帰り、無事に終えたんだね、それじゃ約束は守ってもらうよ」

「かしこまりました、それでは調理場へ案内していただけますか」

「みなさんは一旦自由にしていてくださいね」

「お腹空いたから任せるわよ」


そうしてヒルデとシファは約束通り料理を作りに向かう。

他はそれまで自由だ。


龍の神の調査は終えたので、次はヒルデの手の石化を治す時守の針を探す事にしている。

西の方にあると言われるその秘宝は本当にあるのか。


「にしてもなんで料理なのかしら」

「さあ?そんな人数がいるようにも見えませんし」

「今は気にしなくていいわよ」

「そうそう、たくさん食べられればね」


エイルらしい答えだった。

しばらくしていい匂いが漂ってくる。


「そろそろかしら」

「行ってみましょう」

「お腹空いたわ、早く食べたいわよ」

「食いすぎないのよ」


そうして今夜はこの集落で一夜を明かす事に。

次はとりあえずヒルデの石化を治す針を探す事にしよう。


そう考えつつお腹を空かせるのだった。


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