砂龍の国
銀龍の調査を終え次は砂龍の国へやってきたアレイシャ達。
その国は砂漠の国であり砂龍の名に相応しい国。
この国に砂龍の信仰があるらしい。
とりあえずは都市部へ行きそこで情報を集める事に。
「ここが砂龍の国なのね」
「砂が舞ってるわね、口がジャリジャリする…」
「とりあえず情報収集ですね」
「街の人に話を聞いてみますか、行きましょう」
そんなわけで情報収集を開始する。
各自街の人に話を聞いて回るのだが。
「どうだった?」
「駄目ね、やっぱり街の人じゃそんな収穫はないわ」
「やはり今回もパブですかね」
「それしかなさそうですね、パブに行ってみましょう」
とりあえずはその足でパブに向かう。
そこなら流石に情報も見つかると思われる。
パブに到着し中に入る。
そこで今回もヒルデに任せる事に。
「すみません、情報をいただきたいのですが」
「なら何か頼んでくんな、そいつがルールだ」
「そうね、ならソフトドリンクと野菜のスパイス炒めをお願い」
「それじゃヒルデ、あとは任せたわよ」
情報はヒルデに任せ適当に席に着く。
そうして運ばれてきた軽食と飲み物で小腹を満たす。
その間にヒルデは情報を聞いてくれている。
こういうときはヒルデは頼りになるものである。
それからしばらくしてヒルデが戻ってくる。
どうやら情報が得られたようだ。
「どうだった?」
「どうやらさらに東にある街に砂龍の信仰があるようですよ」
「もっと東なのね、ならそこに向かえばいいのかしら」
「でもこの国って砂嵐が結構酷いですよ?」
問題はそこだとヒルデは言う。
その東にある街は強い砂嵐の先にあるとの事。
飛行船で行けるかはエイルの腕にもかかっているそうだ。
だがそこはエイル、その顔には余裕が見える。
エイルは砂嵐ぐらい踏破してみせると胸を張る。
それを信じてさらに東へと向かう事に。
食物と飲み物を平らげパブを出る。
そして飛行船に戻り東を目指す。
「本当に砂嵐が強くなってきたわよ」
「揺れるからしっかり掴まっていなさいよ」
「エイルさんはこういうときは頼もしいものですね」
「セクネスは意外と強心臓なのですね」
強い砂嵐に揺られながらも東へ向けて飛ぶ。
しばらく飛んでいると揺れが緩やかになってきた。
どうやら砂嵐を突破したようだ。
エイルの操縦技術に感服である。
それからさらに少し飛ぶとそれらしき街が見えてくる。
近くに飛行船を停泊させその街へと向かう。
「ここがその街のようですね」
「とりあえず適当な人に話を聞いてみましょう」
「ですね、では参りますよ」
「あの砂嵐を突破するなんて大したもんだわ」
そんなわけで街の人に話を聞いて回る。
するとそれらしき話が聞けた。
「砂龍の信仰?ああ、それならここから南東にある遺跡にそれがあるよ」
「南東の遺跡ですか?」
「うん、ただその遺跡は砂に埋もれてる地下遺跡だけどね」
「地下遺跡ね、なら準備はしてから行くべきかしら」
その人の話では地下遺跡というだけあり暗闇の中らしい。
コウモリなども住み着いているので気をつけて進んだ方がいいと言われる。
なら準備を整えてから行く事で話はまとまる。
街の人にお礼を言い、準備を整える事に。
「とりあえず必要なものは明かりとかよね?」
「そういえば明かりの魔法を使える人はこの中にはいないのですか?」
「それならあたしが使えるけど、長時間の探索なら道具も欲しいかしら」
「確かに長時間の探索だと魔法だけでは心許ないですね、では道具も揃えますか」
アナスティアが一応明かりの魔法は使える。
だが長時間の探索においてそれだけでは心許ない。
なので道具屋に行き明かりの道具も揃えておく事にした。
松明を出来るだけ多く買い揃え、あとはコウモリの対策として解毒剤なども揃える。
必要なものを買い揃えたら遺跡へと向かう。
暗闇の地下遺跡はその口を開けて待つ。
「それにしても地下遺跡ね」
「暗闇は辛いわよね」
「だからこその明かりなのですよ」
「あたしの魔法にも限界があるのを忘れないでね」
そんな明かりの心配もしつつ遺跡はすぐそこだ。
暗闇の中にある砂龍の祠。
それは闇より見つめる深淵のようでもある。