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水に弱い木

風龍の祠のある北にある山へ向かうアレイシャ達。

研究者の話ではその山には奇妙な木が生えているという。

そしてその奇妙な木は水に弱いらしい。

水を買い込みその山へと登り始める。


「ここがその山なのね」

「ええ、祠は山の七合目辺りだそうですよ」

「まーた山登りをするのね」

「文句を言わないの、とにかく行くわよ」


そんなわけで今回も山に登っていく。

その奇妙な木は山道にちょくちょく見受けられるらしいが。


「にしても水に弱い木ってなんなのかしら」

「さあ?もしかしたら木ではないのかもしれませんよ」

「木じゃないならなんなのよ」

「水に濡れる事がデメリットになるもの、とか」


水に濡れる事がデメリットになるもの。

例えば砂や石などだろうか。


砂なら水に濡れると固まってしまうし、石なら水を含み重くなってしまう。

そういうものなら水を嫌うというのも納得ではある。


「水に濡れるのがデメリットになるのはそういうものです」

「うーん、だとしたらそれって生きてる?」

「この世界には確かにモンスターが出るんだしおかしくはないと思うけど」

「実際に見て確かめるしかありませんね、今日中に祠に到達は無理そうですし」


今日の登山開始から見ても、七合目到達は厳しそうだ。

せめて四合目が時間的に限界とでもいうべきか。


それでも行けるだけ行く事にして山を登る。

山を登り二合目辺りに差し掛かると。


「うわ、こいつかしら?」

「立派な木…なのかしら」

「とりあえず水をかけてみましょうか」

「ではやりますよ、えいっ」


道を塞ぐその木に水をぶっかける。

するとそれを嫌がるようにその木が動く。


そしてアレイシャ達に襲いかかってきた。

やはりこの木は生きていたようだ。


襲いかかってきたその木を返り討ちにする。

そしてその死体を確認すると。


「これ木ではなく岩ですよ、岩が木に擬態しています」

「マジか、なんなのよ一体」

「この先もこれがあるのよね?」

「もし水が切れた場合は私の水の魔法で…」


フィセアは確かに水の魔法が得意だ。

とはいえ水のストックは充分ある、それを確認した上で四合目を目指して山を登る。


山を登っていくとまたしてもその岩が木に擬態していた。

容赦なく水をぶっかけて正体を暴く。


そして襲いかかってきたその岩をぶっ飛ばす。

大して強くないので、倒すのは問題ない。


何度かその岩に遭遇しつつ、山を登っていく。

この岩は一体何なのだろうか。


「にしてもあの岩なんなのよ」

「さあ?自然発生したとも思えませんが」

「そもそもモンスターの発生理由も分かってないのにね」

「今は考えていても始まりませんね」


そんなこんなで山を登り三合目に差し掛かる。

やはりその岩は何度も道を塞いできた。


なので容赦なく水をぶっかけてやった。

そして容赦なく返り討ちにしてやった。


それからしばらく歩いて日が落ち始める。

それに合わせるようにアレイシャ達も四合目に到達する。


近くに山小屋があるはずなのでそれを探す。

周囲を探すとそこにはきちんと山小屋があった。


今日はここで夜を明かす事に。

そんなわけで山小屋に入り夜を明かす準備だ。


「そういえば山小屋の備品とかって誰が補充してるのかしら」

「こういうものには基本的には管理人が存在するのですよ」

「でもいちいち山に登って補充するのも大変そうよね」

「でも人が常駐して管理してる山小屋もあるわよ」


山小屋の管理はそれの管理人がやっている。

それか山の下の方から物資を運んでもらったりなどもあるらしい。


「山小屋は登山者の生命線ですからね、定期的に管理するのです」

「そうしないと万が一があるものね」

「なんか面倒だけど、偉いのね、私には無理だわ」

「エロイーズはそういうの苦手そうな気がするものね」


そうしているうちにすっかり日が落ちる。

簡単な食事を済ませてあとはさっさと寝てしまう事に。


「ではさっさと寝ますよ」

「明日は祠のある七合目を目指しますか」

「それがいいわね、それじゃおやすみなさい」

「ええ、おやすみなさい」


そうして山小屋での夜はすぎていく。

日が昇ったら祠を目指して登山再開だ。


その岩はこの先も出てくるのであろう。

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